<取材先>
シンプルライフ研究家・マキさん

「不要なものは持たない、不要な家事はやらない。日々シンプルライフ」をコンセプトに、シンプルで豊かな生活を追求。メディア出演や講演会、アイテム開発など幅広く活躍中。最新刊に『暮らしのセンスの磨き方』(宝島社)がある。中1と小3の姉妹のお母さん。次女はKUMONで算数を学習中。


すぐ勉強に取りかかれる
余白のある学習スペース

子どもの学習環境 シンプルライフ研究家 マキさん03

マキさん宅の姉妹の学習スペースは、リビングの一角にあります。ブラウンのシンプルなデスクを採用し、間にシェルフを挟んで共有スペースにしています。マキさんがスペースづくりで大切にしていることは、空間に余白をつくること。

「例えば勉強を開始するとき、スペース確保のために片づけから……というのはもったいないですよね。勉強のスイッチが入ったら、すぐに鉛筆や宿題のプリントが手にとれるような、余白のある空間づくりを意識しています。学習スペースに限らずですが、子どもたちがやろうと思ったときに、すぐに始められる環境を整えてあげることが親の役割だと思います」

【マキ家の学習スペース作りのコツ①】
“とりあえず置き場”を設ける

子どもの学習環境 シンプルライフ研究家 マキさん04

シェルフの2段目の何にも置いていない空間が、お姉ちゃんの“とりあえず置き場”。ここはできるだけスペースを空けておいて、図書館の本や学校のプリントなど、何でも置けるスペースとして活用しているそう。

「収納術のひとつに、“モノの住所を決める”というテクニックがありますが、きっちりしすぎることは、子どもたちには少々ストレス。それに学校で突然もらってくるものなど、住所を決めにくいレギュラーな荷物が意外と多いです。“とりあえず置き場“を作ってあげたら、『今は使わないけど、またすぐ使うかもしれないから一旦ここに置いておこう』など、気持ちに余裕が生まれます」

【マキ家の学習スペース作りのコツ②】
モノの取捨選択は子どもに任せる

机 整理整頓 

大人でも、普段は見えない収納や納戸などはゴチャゴチャしてしまいがちですが、妹さんの引き出しの中を見せてもらうと、すっきりと整理整頓されています。使う頻度や出し入れのしやすさを自分で考えて配置を決めているそう。

「子どもたちが小さい頃から、『あなたのスペースはここだから、モノはここに入る分だけ』と伝え続けました。もしモノが増えるたびに、棚や収納を新しく買っていたら、『モノが増えてもお母さんがスペースを作ってくれるんだ』と子どもたちは思ってしまいます。自分のスペースの中に収めるための取捨選択ができるように、訓練することが大切だと思います」

そうやって意識して関わることで、整理整頓ができるようになるだけではなく、購入時に収納することまでを想像してモノを選ぶようになるといいます。

「勉強と一緒で、お片づけも突然できるようにはなりません。本人が自分自身で必要なものと不要なものを考えることが大切です。これは自立した時にも、きっと役に立つ能力だと思うので、親元にいる間にちゃんと伝えるようにしています」

また、学年が上がる前の春休みは本人に取捨選択をさせる好機会。「春になったら○年生。また一つお姉さんになるから片づけしようね」と大掃除をアシストするのだとか。

「大掃除では、机のなかのモノを全部床に出して、必要なものだけウエットティッシュで拭いてから戻します。最近では、切れ味の悪くなったハサミや古くなったクレヨンを処分しました」


子どもの学習環境づくりには
お家全体を整理整頓することが大事

子どもの学習環境 シンプルライフ研究家 マキさん02

「学習スペースに限らず、“お家全体で余白づくり”を意識しています。家の中がモノで溢れていたら、『机を片づけなさい』と言っても、子どもたちに伝わらないと思います。家全体で、ひとつひとつのモノがいきいきと活躍できる空間が理想です」

まずは大人がしっかり背中を見せること。わが子に声をかける前に、キッチンや寝室など、自分のスペースは整っているか?と一度振り返ってみると、スムーズにコミュニケーションがとれるでしょう。


子どもの学習環境をよりよくするための
マキ家のルールをご紹介

さらにマキ家では、こんな学習ルールを実践し、子どもたちのやる気や集中力を伸ばしています。

【マキ家の学習時のルール①】
自由時間は学習のあとで

学習ルール シンプルライフ研究家・マキさん01

マキ家の子どもたちが守るべき学習ルールはたったひとつ。“やるべきことが終わったら遊ぶ時間”ということ。妹さんはKUMONに通っているため、学校とKUMONの学習が終わってから遊ぶという習慣がついているそうです。

「子どもたちには、単純明快で白黒はっきりしているルールがいいと思います。晩ごはんまでにやる、など制限時間も決めていません。やることさえ終わったら、子どもたちは大好きな遊びやゲームもやり放題です。このルールのおかげで、『勉強をしなさい』と言うこともなく、お互いに気持ちよく過ごすことができます」

【マキ家の学習時のルール②】
集中できるように、家族は静かに

学習ルール シンプルライフ研究家・マキさん01

マキ家の学習スペースはリビングにあるため、勉強中はテレビや音楽は消して無音に。子どもたちが机に向かっているときは、マキさんもPC作業をして、黙々と仕事に向かいます。また、姉妹間ではこんな協力も。

「今は姉妹で勉強の時間帯が異なることが多いですが、タイミングが合ったときは妹がお姉ちゃんにわからないことを聞いて、一緒にがんばっているときも。昨年はお姉ちゃんが中学受験でしたが、特に大事な時期は『お姉ちゃんは今大事な勉強をしているから、あっちの部屋で遊ぼうね』と妹に声をかけて、部屋を分けていました。妹もお姉ちゃんががんばりどきということを理解していたようです」

【マキ家の学習時のルール③】
早く終わったときの声かけを意識する

学習が早めに終わったとき、「今日は早めに終わったね。たくさん遊べて最高だね!」と前向きな声かけを必ずしているそう。

「『やるべきことを先に終わらせておくとこんなに気持ちいいんだ!』と実感してほしくて。過去には宿題を溜め込んでしまい、溜めた分を一気に終わらせなければならず、苦労したこともありました。でも、今はたくさん失敗してもOK。お母さんが先回りして、『宿題をやっておいた方がいいよ』とか『宿題やったの?』と促すことは、子どもの成長につながらないと思うんです。失敗を通して、今やるべきことを自分で考えられるようになったら花丸です」


マキさん流・KUMONのプリントの収納法

妹さんの学習デスクの足元収納が、KUMONのプリント置き場。ここには、2年間毎日コツコツ続けたプリントが積み重なっています。その横にファイルボックスや本を置いて、プリントの幅にぴったり調整したそう。

「以前KUMONの会報誌で、“プリントを積み重ねて身長と競争する”というアイディアを見ました。プリントは捨てずにとっておき、積み重ねることで、『今までこんなにがんばった!』という実感につながりますし、『こんなに解けるようになった』と過去を振り返ることもできます。また、ファイリングするなどの細かいルールを決めてしまうと、続かないこともあると思いますが、置くだけなら簡単にできます。足元ならガサッと置いてあっても普段は目につかないので、私も気になりません」


勉強もお片づけも日々コツコツと習慣的に。すっきりと整頓された学習スペースは、子どもたちのやる気と集中力をぐんぐん伸ばしてくれます。また、マキさんらしい無駄を省いたシンプルな仕組みやルールが、子どもたちにストレスを与えにくく、それが家族全員にとっての幸せにもつながっていることが分かりました。学習スペースがなかなか片づかないなどお悩みの方、ぜひマキさんのアイディアを参考にしてみてはいかがでしょうか。

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