ゆず湯の入り方や冬至かぼちゃのレシピ。子どもと楽しみたい冬至の過ごし方

ゆず湯 冬至 過ごし方

1年で最も昼が短くなる冬至。ゆず湯の入り方や冬至かぼちゃのレシピをはじめ、子どもにしっかり伝えておきたい冬至の風習や過ごし方を、人気イラストレーターの杉浦さやかさんに教えていただきました。さらに、真冬に風邪をひかないために、体を内側から温める冷え対策についてもお聞きします。

<教えてくれた人>
杉浦さやかさん

杉浦さやか

絵本やママ雑誌などでイラストレーターとして活躍中。文章にも定評があり、イラスト&エッセイの著書多数。著書『おたのしみ歳時記』(ワニブックス)は、季節ごとの小さな幸せ、家族と楽しむ年中行事などを杉浦さんのスケッチにより紹介している。同シリーズとなる新刊『わたしたちの歳時記』(ワニブックス)を12月発売予定。
Instagram:@sayaka_sugiura


1_冬至っていつ?伝統的な冬至の過ごし方

二十四節気のひとつで、1年で最も昼の時間が短くなる日。冬至の日は、天文学的に定められており、毎年12月21日か22日とされています。

冬至の日、日本で古くから行われてきた伝統的な習慣としてよく知られているのが、「ゆず湯に入ること」と「かぼちゃを食べること」の2つ。

・なぜ冬至にゆず湯に入るの?
昔は冬至を境に、どんどん昼が長くなるので太陽の力が強くなり、運気が上昇するといわれていました。当時は毎日入浴する習慣がなかったため、運気を呼び込む前に“無病息災を祈り、入浴で体を清めよう”という習わしが広まりました。ちょうど旬を迎えるゆずは香りが強く、これが邪気を払うと考えられていたのだそう。ゆず湯に入れば、風邪をひかずに冬を越せるといわれています。

・なぜ冬至にかぼちゃを食べるの?
夏に旬を迎える夏野菜のかぼちゃ。昔は今に比べて保存技術が発達していなかったため、野菜を長期保存することは難しく、1年中野菜を食べることはできませんでした。ですが、かぼちゃは、比較的長期保存ができる貴重な野菜。ビタミンや食物繊維など多くの栄養を含むので、風邪予防ができる食材として、冬至に食べる習慣が生まれたそうです。

2_「ゆず湯」のおすすめのやり方と効能

ゆずの果皮に含まれるリモネンという成分が、血行を促進し体を温めてくれます。また、果皮にはビタミンCも含まれていて、肌荒れ防止や美肌・アンチエイジング効果も。さらに爽やかな香りは、リラックス効果などうれしい効果もたくさん。

杉浦さんからおすすめのゆず湯の入浴方法と、余ったゆず果汁の活用方法を教えてもらいました。
ゆず湯

<ゆず湯のやり方>
ゆずの果汁を絞って、ガーゼやお茶パック、水切りネットなどに入れる。湯船に浮かべて完成。

「ゆずは種が多いので、茶漉しを使うとスムーズに絞れます」(杉浦さん)

ゆず湯に使ったゆず皮には、クエン酸が含まれているため、水まわりの掃除に使ってから処分してもOK。

<ゆずの果汁を使って、ゼリーづくり>
材料
・ゆず果汁…3個分(大さじ3)
・砂糖…50g
・水…200cc
・ゼラチン…3g(大さじ2の水でふやかす)

つくり方
1.果汁、水、砂糖を鍋に入れて、弱火にかけて砂糖を溶かす。溶けたら火を止める。
2.ふやかしたゼラチンを、1の鍋に入れて完全に溶かす。
3.冷蔵庫で2~3時間冷やし固める。

3_「冬至かぼちゃ」の作り方は?おすすめのレシピ

どうせなら、楽しく、おいしく、冬至かぼちゃを食べたい!小さな子どももパクパク食べられるかぼちゃグラタンの簡単レシピを教えてもらいました。

材料
・かぼちゃ…1/6(種を取る)
・ベーコン…2枚
・タマネギ…1/2
・小麦粉…大さじ1
・牛乳…300cc
・コンソメ…1つ
・塩・胡椒…少々
・バター…20g
・ピザ用チーズ…お好み

1.かぼちゃを一口大に切り、電子レンジ600wで4~5分加熱する。ベーコンは細切り、タマネギは薄切りにする。
2.フライパンにバターを溶かし、1のタマネギとベーコンを炒め、火が通ったら小麦粉を加えて炒める。
3.牛乳を少しずつ加え、コンソメ、塩・胡椒も加えてとろみをつける。
4. かぼちゃを加えて混ぜ、耐熱皿に入れる。チーズをかけ、200℃に予熱したオーブンで10分焼く。
*火が通っているので、オーブントースターで5分程度、チーズに焦げ目をつけるだけでもOK。

4_真冬の風邪対策について

風邪っぽいかも?と感じたら、体をしっかり温めることが大切だと杉浦さん。ここでは、杉浦さんがおうちでやっている冷え対策について教えてもらいました。

夜寝る前や朝起きたとき、足湯をするだけで、足元からぽかぽかに。悪寒を感じたときにもぴったりです。徐々に温度を上げていくので、お湯を沸かしながらスタートします。

<足湯のやり方>
1.足がすっぽり入る、バケツや琺瑯の大きな鉢などの容器とお湯を用意する。
2.冷えのツボ・三陰交(くるぶしの上指3本の高さ)まで浸かるようにする。
3.普段のお風呂の温度の少しぬるいくらい(約40℃)でスタート。3分間浸かる。2回目は少し熱め(約41℃)、3回目はもう少し熱め(約42℃)と各3分間ずつ、計3回浸かる。

ポイント
・熱湯を扱うので、常に子どもにしぶきなどがかからないように気をつけてください。
・温度は感覚でみているので、適当でも大丈夫です。

「わが家では、娘が小学校入学時の緊張で頻尿になり、整体師さんに勧められてスタートしました。夏場以外は6年生になった今も平日はほぼ毎朝続けている習慣です。温かくて気持ちよく、目を覚ますのにもちょうどいいよう。そのおかげか風邪もひきかけでほぼ治ります。私も他の家族も、“風邪気味かな?喉が痛いかも…”いうときには、早めに漢方を飲んで足湯をします。風邪で寝込むことはありません」(杉浦さん)

体を内側からぽかぽか温めてくれるジンジャーシロップも、冷えには効果的。杉浦家のレシピを教えてもらいました。

<つくり方>
1.皮付きのしょうがをスライスして、鍋に入れ、同量の三温糖(きび砂糖でもなんでも可)を入れ、30分ほど置いて水を出す。
2.弱火で30分ほど煮る。煮沸消毒した瓶に入れる。お好みでレモン汁を入れても。


冬至に楽しみたい、ゆず湯や冬至かぼちゃについてのことから、真冬の冷え対策まで、暮らし上手な杉浦さんのアイディアをご紹介しました。ぜひ家族と一緒に試してみてください♪

イラスト:杉浦さやか 編集・文:阿部里歩

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