開設前からワクワクできたのは、子育て経験を生かせると思ったから
結婚する前はサイエンスコミュニケーターとして科学館の展示を企画したり、大学にて理科系教員を養成する事業に就いていたりと、ずっと教育関係の仕事をしていました。いつかは自分の手で子どもたちを教え、成長を間近で感じたいと思っていたんです。その気持ちが大きくなったキッカケは、長男を2歳のときから通わせたKUMONの教室でした。
お世話になっていた先生から誘われ、まずは教室スタッフとして働くことに。「小さいときの働きかけで子どもは変わる」という言葉や、のびのびと成長する姿を目の当たりにしたことで、「自分の指導で賢い子どもたちを育てたい!」という想いがどんどん強くなっていったんです。そして、2015年11月に生まれ育った地元で教室を開設しました。自宅からも近い場所ですし、わが子も学ばせることができる上、仕事中でも「おかえり!」と言える喜びと安心感もあります。
教室スタッフの経験もあり、私自身も子育ての真っ最中。保護者の方々の悩みに現在進行形で共感できるのも、強みになるかなと思いました。それは、実際に教室開設した今も感じていますし、子どもたちの話題にだってついていけます。それは、ママとして子どもたちと過ごす時間がしっかりあるからこそ。子育てと仕事を生かし合えるのがくもんの先生なんだな、と実感しています。
取り組む意志を育てることも、私の役目
たくさんの生徒さんと出会えたことで、伸び悩んでいることがあっても急かさずに寄り添い、先を見据えてどっしりと構えられるようになりました。多分、くもんの先生をしていなければ、「あれだけやったのに何で!?」と悲観的になっていたかもしれません。やっぱり取り組む意志を育てることが大切だと思うんです。だからこそ、つまずきそうなところをスムーズに乗り切ったときは、思いきり褒めるようにしています。
そうやって一つひとつ成功を積み重ねていけば、子どもたちの自信にもなりますし、自主性も育まれてく。勉強だけではなく、これはスポーツにも言えることだと思いますが、前向きな気持ちで取り組むほどに可能性は広がっていくと思うんです。伸び悩んだりつまずくのは全く悪いことではないので、子どもたちの可能性をどんどん広げてあげることが、私の役目だと思っています。
くもんの先生をしていると、本当に子どもたちの持っている力の大きさに驚かされるんです。生徒さんが入会される際には一人ひとりのこれからの進度を考えるんですが、私の見通しを思いっきり良い方に裏切ってくれると、もう最高にうれしくて。子どもたちの成長の速度って、改めてすごいなと。でも一方、その見通しをしっかり持てなかった自分はまだまだだなと痛感し、その学びをこれから出会う生徒さんの指導に生かすことを積み重ねています。私自身も成長する機会がたくさんありますね。
60歳を迎えたときに、なっていたい姿がある
教室を開設して、あっという間に3年目を迎えました。卒業生はまだまだ少ないですが、「将来が楽しみ!」と思える生徒さんたちをどんどん送り出していきたい。そして、地域子どもたちの成長にも貢献していきたい。これからも生徒さんたちの一瞬、一瞬に寄り添いながら、保護者の方々が求めることを見極め、しっかりと応え、この教室を育てていきたいと思っています。
女性の働き方も多様化している今、子育てとの両立を考えて選んだのがこの仕事です。やりたいことができているだけではなく、将来の目標も生まれました。それは、60歳を迎えたときに、ママとしてもくもんの先生としても、「ありがとう!」と言われる存在になっていること。そのためにも、50代や40代の私はどうあるべきか。人生を逆算して考えるようにしています。
そう考えたとき、30代の今は、子育てもくもんの先生もとにかく全力で臨むこと。それが、私の今の生き方になっています。思いついたらついつい突っ走るタイプですが、後悔だけはしたくないんです。60歳になった自分を客観視して「あのとき、こうしておけばよかった…」なんて思いたくないですし、そんな生き方は楽しくないですしね。ママのときも、くもんの先生のときも、いつまでも今を大切にできる女性でありたいと思っています。
藤田 亜由美さん(大阪府在住)
12歳と4歳の女の子を持ち、出産後は復職してアパレルショップで勤務。同じ働くママとして、時間のつくり方や自分らしさの秘訣など、佐藤さんのアクティブでポジティブな生き方に共感したそう。
「わが子の子育てだけでもパワーがいるのに、たくさんの子どもたちの未来まで考えていることが本当にスゴイなと。子どもたちの成長速度に合わせて寄り添ってくれて、ママとくもんの先生という2つの視点で相談もできるので、保護者としても「通わせて安心!」と思えますね。そして、60歳の自分の姿をしっかりと描いていることにも、驚かされました。佐藤さんが話していたように、後悔するような人生は私も送りたくないので、これからも2人の娘との日々に自分らしく寄り添い、一番のエールを届ける存在であり続けたいですね!」