わが⼦が愛読していた、「くもんのすいせん図書」の絵本と小説5選〈シンプルライフ研究家・マキさん編〉

わが⼦が愛読していた、「くもんのすいせん図書」の絵本と小説 5選〈シンプルライフ研究家・マキさん編〉

KUMONでは、一人でも多くの子どもたちを読書好きに育てたいという願いから、「くもんのすいせん図書」を選定しています。これは、子どもたちに人気が高く、内容的にも優れている本から650冊を選りすぐり、読みやすいものから深い内容の本へと13段階に分け、各段階に50冊の本を配列しています。今回はお子さまが元KUMON生のマキさんに、お子さんが愛読していた「くもんのすいせん図書」ついてお聞きしました。

<教えてくれた人>
シンプルライフ研究家・時産アドバイザー
マキさん

SNSやYouTubeを通じて、心地よく生きるための家事や暮らしのコツを発信中。最近は、時間を生み出す考え方“時産“のアイディアが大人気。近著に『これからの人生を豊かにする時産 時間と心に「余白」が産まれる暮らし方』(文藝春秋)がある。17歳、12歳の姉妹の母。
Instagram:@econaseikatsu.maki

シンプルな言葉が、言語への入り口に
『もこ もこもこ』

もこ もこ もこ
「突然、地面が『もこ』『もこもこ』とふくらみ、次々と不思議な展開が広がっていく絵本です。登場するのは『もこ』『にょき』『ぱく』といった擬音ばかり。わが子がまだ発語がない赤ちゃんの頃、リズムを変えたり小声でささやいたり、大きな声で読んでみたりすると、そのたびに笑ったり驚いたりと豊かな反応を見せてくれました!親子で楽しめる遊び心あふれる一冊だと思います」

もこ もこ もこ 
『もこ もこもこ』
作:谷川 俊太郎 絵:元永 定正 (文研出版)

友だち関係や社会性を学べる
『いやいやえん』


「こぐまのしげるちゃんが、わがままや『いやいや』ばかり言っているうちにたどり着く『いやいやえん』での体験を通して、子どもらしい自己主張や葛藤がユーモラスに描かれています。保育園の男の子のお話なので、とても身近に感じられたようで、よく子どもたちに読み聞かせをしていました。“ああ、こんな子もいるんだなぁ”と興味深かったようで、しげるちゃんの失敗談を見ては、“自分は真面目に登園しよう”と思ったのかもしれません(笑)」

いやいやえん
『いやいやえん』
作:中川李枝子 絵:大村百合子 (福音館書店)

自然を感じ、食べることの喜びを分かち合える
『14ひきのあさごはん』

14ひきのあさごはん
「私が子どもの頃から大好きだった、いわむらかずおさんの14ひきシリーズは、わが家の読み聞かせ絵本の定番でした。季節ごとに自然が描かれているので、花や虫の名前をわが子に教えるのにもちょうどよく、温かみのある世界観は想像力をかき立ててくれます。

『14ひきのあさごはん』では、ねずみの家族が力を合わせて森で摘んだ木の実や野菜を囲み、にぎやかに朝ごはんをいただく様子が書かれています。家族で食卓を囲む楽しさや、自然の恵みへの感謝を伝えられる一冊です」

14ひきのあさごはん
『14ひきのあさごはん』
作:いわむら かずお (童心社)

違いをこえて分かり合う心を育む、友情の物語
『あらしのよるに』

あらしのよるに
※写真は大型版の絵本です。くもんのすいせん図書では単行本を紹介しています。

「嵐の夜に出会ったおおかみとやぎ。暗闇の中で互いの正体を知らないまま語り合い、やがて深い友情を育んでいく物語です。“どんなお友だちとも仲良くしようね”と、間接的にわが子へ伝えやすい内容でした。多文化共生が求められる今の時代、国や宗教の違いがあっても、人と人とのつながりがあれば困難を乗り越えられるのではないか。そんな希望を感じさせてくれる感動作です」

あらしのよるに
『あらしのよるに』
作:きむら ゆういち 絵:あべ弘士 (講談社)

自分を信じて、前に進む力をくれる
『西の魔女が死んだ』

西の魔女が死んだ
「中学生のわが子がこの夏に読んでいた小説です。学校に行けなくなってしまった少女・まいが、“西の魔女”と呼ばれるおばあちゃんと田舎で修行をしながら暮らすひと夏。修行といっても、魔法の使い方ではなく、規則正しい生活を送り、人として大切な習慣を身につけること。おばあちゃんが伝えたかったのは、強く生きるために自分自身と向き合うこと、人の目を気にせず自由に生きていいというメッセージ。生きる力や別れを受けとめる力を、静かに授けてくれる一冊です」

『西の魔女が死んだ』
著:梨木香歩 (新潮社)


「くもんのすいせん図書」とは?

「くもんのすいせん図書」は、世間一般にある大人が子どもに読ませたい課題図書のリストではありません。子どもたちに人気が高く、内容的にも優れている本から650冊を選りすぐったものです。乳幼児から中学生以上まで、だれもがやさしいところから読み始めることができ、自分にあった「ちょうど」の本と数多く出合うことができます。一人でも多くの子どもたちを読書好きに育てたいという願いから、「くもんのすいせん図書」を選定して紹介しています。

▽詳細や一覧はこちらから

撮影:福冨 ちはる 取材・文:阿部 里歩

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