前編

わが子との時間も仕事も、
充実が最大のエネルギーになる(前編)

髙松 浩子さん(神奈川県在住)

くもんの高松先生

高校3年生の長男、高校2年生の長女、小学校6年生の次男をもつママ。2011年4月にくもんの先生になり、子育て・仕事・趣味をアクティブに楽しんでいます。

今回フォーカスするママは、単身赴任中のご主人に代わってパパ役も務める髙松さん。子育てで大切にしていることや驚異のスケジューリングなど、毎日が充実する秘訣を語っていただきました。

くもんの高松先生

子どもと対等な関係で、いつも全身全霊を注ぐ

子育てをする中で、私が大切にしてきた2つのルールがあります。1つは、子ども言葉では話さないこと。赤ちゃんや幼児だからOKなのではなく、1人の人間として対等な関係でありたいと思ったからですね。そして、もう1つは、子どもたちといつも向き合い、その瞬間に全身全霊を注ぐこと。一緒に遊ぶときはもちろん、同じ時間を過ごすいろんなシーンに全力で取り組むことが私のモットーなんです。

長男は昔から野球をしていたので、キャッチボールやバッティングセンターにもとことん付き合いました。私自身がソフトボール経験者だったため、本気度はいつもMAXです。バスケットボールをしている長女とも一緒に練習していましたし、今は次男の野球の練習相手にもなっています。カードゲームをするときだって、子どもが相手でも手加減や容赦することは一切なし!完全にガチンコ勝負主義なんです。

だからこそ、一緒に楽しんで、思いきり笑い合える。主人が転勤で単身赴任中なので父親役も担いながら、そんな関係を築くことを大切にしてきました。忙しさを理由に子どもとの時間をおざなりにはしたくないですし、たわいもない話やくだらない話で盛り上がれるのは、やっぱり家族だからできることだと思うんです。そうやって向き合い、今も子どもとの時間を楽しんでいるので、気づけば子どもたちの反抗期はありませんでしたね。

くもんの高松先生

片道15分の送迎が、幸せな時間を生んでいる

自宅から最寄りの駅が離れているので、高校3年生の息子と高校2年生の娘を車で送迎するのも私の役目。片道15分くらいですが、私にとってはこの時間がとても重要なんです。今日の学校での出来事がわかるし、悩みを話してくれる貴重な時間にもなっていて、子どもたちの今の気持ちにすぐに寄り添うことができます。主人からは「この時間があるからこそ、子どもと親の信頼関係が生まれているんじゃないか」と言われましたね。

子どもたちの話を聞くことが大半ですが、私が相談したり、子どもたちからツッコミが入るときも多々あるんです。先日も、バタバタしている姿を見ていた娘が、「お母さん、またいろいろ請け負っているでしょ。大変って言っているけど、声はすごく弾んでいるよ!結局、それが性分なんだね。どれだけ忙しくても、充実していることを実感しているんだよ!」と言われて…。あぁ、見透かされているなと(笑)でも、私の内面をしっかり見てくれている証なので、とても嬉しかったですね。

他にも「お母さんにとって、この仕事は天職だよね。やりたいことをして、イキイキしている姿に憧れる!」や、「自分の子どもが生まれたら、お母さんみたいな子育てをしたい!」と言ってくれたこともありました。ほんの些細な時間ですが、私はたくさんの幸せな言葉を浴びているなと。子どもと向き合う時間になるだけではなく、元気をもらえるこの時間をこれからも大切にしたいと思っています。

くもんの高松先生

時間のすき間をどんどん埋めるのが、私のスケジューリング

子育てと仕事を両立する上で、特に「これ!」と言った実践的なテクニックはありません。ただ、3人の子どもたちの学校行事、PTA活動、家事、仕事を長年やってきたおかげで、スケジューリングはすごく上手になりました。「この作業なら、これくらいの時間で終わる。だから、次の時間にはこれができる!」みたいに、時間を先読みする感覚ですね。パズルを組み合わせるようにスケジューリングができるので、どの時間も楽しく取り組めています。

それと、空き時間はなるべくつくりたくないんです。空き時間があれば休みたいと思う方は多いかもしれませんが、私は全く逆!時間のすき間をどんどん埋めたい派なんです(笑)ぼーっと過ごすのがもったいないので、趣味の早朝ヨガを楽しんだり、ジムで自分を追い込んだり、ママ友やくもんの先生仲間たちとランチに出かけたり、とにかく立ち止まっていられなくて。いつもチョコマカと動き回っていますね。

でも、全然苦痛じゃないんです。休んでいるよりも、動き回って充実している方がリフレッシュできています。どれもが私の好きなことですし、夢中になっているうちに自然と疲れも解消できているのかなと。それに、その時間を仕事にも還元できているから余計に楽しめているのかもしれません。ジムのインストラクターさんの声かけの仕方も、ママ友たちの教育情報もそう。何もしなければ得られないことなので、プライベートと仕事を活かし合えるこの時間は、私の中ではとても価値があると思っています。

くもんの高松先生

撮影:川原崎宣喜 文:前出明弘

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