後編

子どもたちの内面の成長を
これからもサポートしたい

北川 愛美さん(愛知県在住)

くもんの先生インタビュー 北川先生11

小学2年生の長男と年中の次男をもつママ。日々の小さな楽しみを自分で生み出しながら、子育てと仕事を上手に両立中。13年間勤めた保育士を経て、2020年9月にくもんの先生に。

北川さんの後編では、くもんの先生として働く日々を深掘りしていきます。教室を開設した時期が新型コロナウィルス感染拡大の最中だったこともあり、その時の心境や働いて実感したやりがい、これからの目標など、子どもたちへの思いがたくさん詰まったお話です。

くもんの先生インタビュー 北川先生07

悩んでいても仕方がないから、
目の前の生徒さんをどう伸ばすかだけを考えた

長男の小学校入学のタイミングとなる2020年3月に保育士の仕事を辞め、ご縁あってKUMONの教室を開設したのが同年の9月でした。その頃と言えば新型コロナウィルス感染拡大の最中で世の中が大きく変わり始めた時期だったので、新しいことをスタートするだけでも不安なのに、「こんな時に開設して生徒さんが集まるのか」「教室をどう運営すればいいのか」と、いろんな不安が重なっていたのを覚えています。でも、幸いにも開設までの期間が半年あり、他の先生たちの感染対策や運営方法の事例を詳しく教えてもらえたことで、大きな不安を抱えることなく開設できました。

くもんの先生インタビュー 北川先生10

保育士をしていた終盤もコロナへの意識は高まっていましたし、手洗いと消毒に関してはわが子にもうるさいほど言っていましたからね。それに、実は母だけでなく、姉もくもんの先生をしているので、いざという時に頼れたり相談できる存在が身近にいるのはとても心強かったです。特に母には子どもたちをどうサポートすればいいか、教室運営における事務作業のことなど、たくさんのアドバイスを乞いました。

私自身、大学時代は母の教室でスタッフとしてアルバイトしていましたが、先生とスタッフでは責任感も視点も大きく違います。開設当初は、「どうすればいいか」なんて自問自答も繰り返していましたけど、悩んでいても仕方ないなと。やっぱり、できることをやるしかないんです。だから、余計なことは考えずに、目の前の生徒さんたちをどう伸ばしていけるかだけを考えようと。教室に来てくれるだけで愛おしいと思えるので、とにかく向き合い続けることを大切にしようと思いました。

悪いところよりもよいところを見つけて、
成長を肯定的に捉えること

くもんの先生は子育ての経験が活きる仕事ですし、私の場合は保育士の経験もすごく役立っていると思います。例えば、全体を見ながら個人を見たり、個人を見ながら全体を見たり。そうした察知能力を養えてきたので、ちょっとした仕草や言動で「今はこの子をサポートしよう」など、アンテナを張り巡らせながら生徒さんたちを見ることはできているかなと。

それに、これまでにたくさんの子どもたちと接してきたからこそ、成長に対して肯定的に捉えることができていると感じています。悪いところを見つけるのではなく、よいところを見つけるということです。もちろん何でもありではなく、いいと思えるだけの根拠を見つけ出し、その部分は指導計画にも反映しています。特にKUMONの教材はきめ細かな「スモールステップ」で構成されていて、各段階の学力をしっかり定着させながら着実にステップアップしていくので、ほめるチャンスがたくさんあるんです。だからこそ、ほめられるチャンスは絶対に見逃さないようにしていますし、そこには一段と注力するようにしていますね。

子どもたちもほめられることで成長を実感できますし、ちょっとした成長や変化を保護者の方々にも細かく伝えることで喜びを共有でき、家に帰ると家庭でもまたほめられてやる気がみなぎっていく。そんなサイクルが理想的だなと。また、よいところを見つけるという面では、保護者の方々にも同様のことを心がけています。私自身もフルタイムで働きながら子育てと両立してきた経験があるため、送迎だけでもひと苦労なのは分かっているつもりです。保護者の方々とコミュニケーションする際は、いつもねぎらい、できるだけ励みになるような言葉を届けるようにしています。

楽しく働いている様子がわが子にも伝わり、
あらためてこの仕事を選んでよかったと思えた

くもんの先生になってよかったと思えるのは、子どもたち一人ひとりの「できた!」「分かった!」という瞬間に立ち会えること。その瞬間は、本当にかけがえのないものだと思っています。そして、そうした結果の部分だけでなく、内面の成長を感じられることも特別です。例えば、ある子にプリントを渡した時の話です。これまでなら「(難しいから)できない!」と言って持ってくるかなと思っていたら、プリントを見て「よし!やってやるぞ!」みたいな表情に変わっていると、内面も成長しているなと感じられます。挑戦しようという気持ちや自分の力で解こうとする姿勢を見ると、うれしくてたまらないですね。

最近、長男が「くもんの先生でよかったね」と言ってくれたことがあったんです。「どうして?」と聞き返すと、「似合っているから!」と。私の姿がそんな風に映っているとは思ってもみなかったですし、楽しく働いている様子が伝わったのかなと。その時、あらためてこの仕事を選んでよかったなと感じました。教室を開設して1年と少しで、まだまだ私自身の成長も必要ですが、地域の子どもたちみんなの夢や未来を広げていくためにKUMONの力が役立てばと思っています。学習面はもちろん、やっぱり内面の成長は人生を生きる力にもなります。自分で考えて未来を切り拓く力をみんなが持てるように、これからも一人ひとりの成長を見逃さずにサポートしていきたいですね。

新型コロナウィルス感染拡大の影響でなかなか、人と会いづらい状況もあったからこそ、今、生徒さんやスタッフさんと教室で会えることがすごく楽しみで仕方ありません。体験の問い合わせがあった時は、「また新しい出会いがある!」と、いつも胸が踊るんです。このワクワクする気持ちって、本当に素敵なもの。これからもたくさんの出会いとワクワクを大切にして、教室を続けていきたいなと思っています。

くもんの先生インタビュー 北川先生08

撮影:栗原 康 イラスト:宮城 奈月  文:前出 明弘

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