後編

何事に対しても自信を持って挑める
子どもたちを育てていきたい。

佐藤 智子さん(宮城県在住)

くもんの先生インタビュー 佐藤先生7

短大卒業後、小学校の教師として15年間勤務。長男の出産を機に退職し、専業主婦、KUMONの教室スタッフを経て、くもんの先生に。何事にも全力で取り組み、子育てや仕事はもちろん、自分の時間も大切にする日々を送っています。

佐藤さんの後編では、くもんの先生として働く日々の想いをクローズアップ。教室開設当初に抱えていた不安とその解決の仕方、元小学校教師の経験が活きていること、これからの大きな目標など、佐藤さんならではの熱い想いが詰まった内容をお届けします。

くもんの先生インタビュー 佐藤先生8

不安もあるけど、
まずは自分の想いを信じること

小学校の教師やKUMONのスタッフの経験があったので、くもんの先生としての仕事内容に不安はありませんでした。保護者の方々への対応についてもドキドキはしましたが、まずはお話をしっかり聞いて受け入れ、学習のこと以外でもお話ししてもらえるようになりました。不安を挙げるとすれば、スタッフの方を雇用すること。人を雇用する経験がなかったので、教室内でどう動いてもらうか、気持ちよく働いてもらうにはどうすればいいか、そこに頭を悩ませていたんです。私自身もスタッフ経験が少しあるだけでKUMONについてまだまだ深く知らない部分もあり、スタッフの方の想いに自信を持って応えていけるかが不安でした。

でも、走り始めて日々経験を積むことで、何とかなっていますね。生徒さんたちをちゃんと育てられるかというプレッシャーもありましたが、子どもたちから感じたことを素直に受け止め、そこに向き合うことで楽しさに変わっていきました。何よりも子どもが大好きですし、地域みんなの学力をアップさせたい。くもんの先生にはそれぞれ想いがあるはずですが、まずは自分の想いを信じてやっていくことが大切だなと感じています。

私はこれまでたくさんの子どもたちと接してきたので、その経験はとても役に立っています。一人ひとりの性格やその日の顔色、仕草で声のかけ方、働きかけ方を変えているんです。例えば、ヤンチャだから学校でも家庭でも叱られているのに、KUMONには早く来る生徒さんがいまして。「きっと話を聞いてほしいのかな」と思い、他の生徒さんが来るまでいろいろ話してちょっと甘えさせてあげる時もあります。バッグの置き方が乱雑な子には、「家の勉強机も散らかっているんじゃない?」と指摘したり(笑)。自分を客観視すると厳しめの先生かもしれませんが、ダメなことは理由も伝えてしっかり注意しますし、ほめる時はとことんほめます。そこに信頼関係があれば、生徒さんも理解してくれると思いますね。

くもんの先生インタビュー 佐藤先生9

いろんな先生との交流を通じて、
自分の自信も養える

どんな仕事でも悩む時もあれば、壁に当たる時もあると思います。でも、くもんの先生の場合は、他の先生との交流がいろんな解決策を生んでくれるんです。私が「これはどうだろう?」という意見に対して、みんな否定的ではなく、「こうしたらもっといいよ」「私はこんな経験があったよ」と、すごく前向きで親身になって相談に乗ってくれます。だから、1人で抱え込まなくていいんだなって思えるんです。基本的な指導方針はありますが、そこに沿って自分の考えをプラスして実践できるので、先生たちとの交流が解決策を生み、さらなる選択肢を増やしてくれる感じですね。

小学校で教えている時は、学校や地域によって指導方針や注力する部分にも特色が出るため、赴任して慣れるまでは少し大変でした。学習内容においても「この部分はもっと丁寧に教えたいな」と思うこともありましたが、時間数の関係でなかなか実行ができなかったことを覚えています。また、一斉指導なので、習熟具合がそれぞれ違う中でバランスよく進めないといけない難しさも感じていたんです。

でも、教材の進み具合に合わせてレベルを高めていけるKUMONの指導方法なら、一人ひとりの習熟具合に応えられる。やっぱり1つずつ階段を登るように学力を高めていかないと、どこかでつまづいてしまいますからね。教師の経験があるからこそ、一人ひとりの力に合わせた伸ばし方には人一倍気を使っているのかもしれません。アクティブな性格なのに意外と心配性な部分もあるので、他の先生たちとの交流を通じて自分のやり方を再確認できることで、少しずつですが自信もついてきたように思えます。

くもんの先生インタビュー 佐藤先生10

子どもたちの可能性をもっと広げたい、
それが私の目標

教室を開設して7年目に突入しました。たくさんの生徒さんたちと出会えたことは、本当に私の財産だと思っています。始めた頃はどのようにして伸びていくかイメージが掴めませんでしたが、1日1日を大切に積み重ねて来て感じるのは、やればやるだけ伸びるということ。それに、「こんな風に伸びるのか」と、伸び方のパターンも私の中でたくさん蓄積してきました。長く続けてくれている生徒さんも多く、「さぁ、次はどうする?」と先を見通しながら話せるのもすごくうれしいですし、やりがいを感じますね。

また、「長く続けられる仕事かも」と思っていた当初の気持ちは、日ごとに「長く続けたい」という強い想いへと変わってきています。今はわが子の学区外で教室を開設していますが、いつかは学区内でもやりたいですね。「地域みんなの学力をアップさせたい」という目標もずっと持ち続けていますし、そこには私なりの想いがありまして…。地方だからというわけではないですが、学校で勉強できればいいと思っている方が、やっぱりまだまだ多いいんです。

もちろんそれでも十分かもしれませんが、私としては子どもたちの可能性をもっと広げたい。学力がアップすることで、将来の選択肢はさらに増えるはずなんです。地方から外の世界に出ても通用する人間になってほしいですし、何事に対しても自信を持って挑める子どもたちを育てていきたいと思っています。学力の面だけでなく、内面的な自信も含めて!それが、くもんの先生としての役目であり、私の一番の目標です。

くもんの先生インタビュー 佐藤先生6

撮影:栗原 康 イラスト:宮城 奈月  文:前出 明弘

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