後編

子どもの成長を支え、
未来へ つなげていく

坂井 絵理さん(京都府在住)

くもんの先生インタビュー 坂井先生9

中学2年生の長女、小学5年生の長男、年中の次男をもつ3人のママ。「自分がやりたい!」と思う気持ちを大切にして、くもんの先生としての仕事も子育ても音楽活動も楽しむ日々。教室スタッフを経て、2013年7月にくもんの先生に。

後編は、くもんの先生として働く中で感じているやりがい、新たに生まれた目標などを語っていただきました。素敵な仕事に出会えたと話してくれた坂井さんならではの、エピソードがいっぱいです。

くもんの先生インタビュー 坂井先生8

やるからには楽しむだけでなく、
責任感が必要だと思った

2013年7月に教室を開設してくもんの先生になりましたが、教室スタッフ時代とは取り組む姿勢も気持ちも意識的に変えるようにしました。特に私の場合、週1回お手伝い感覚で携わっていたので、指導者となった後は子どもたちとの関わりを楽しむだけでなく、そこには責任感が必要だなと。保護者の方のお話や悩みを聞き、その子の背景も知った上で教材を進め、自分の力で問題を解決する力を育んでいく。そんな仕事だからこそ、私自身も生半可な姿勢や気持ちではダメだと思ったんです。

また、今も音楽のレッスンを行っていて、同様に感じるのが目標を持つことの大切さです。音楽もKUMONの学習もその日その日の目標がありますが、「できた!」という達成感は学習の方がより分かりやすく、子どもたち自身も実感しやすいのではないかと思うようになりました。先の目標があるから、難しい問題を解きながら時に半べそをかいていた子も、最後まで自分の力でやりきれる。次の教室日には前回半べそをかいていたことも忘れて楽しそうにやってくる。大きな目標に向かって日々の課題をクリアしながら成長していく姿を見ると、やっぱり幸せな仕事だなと思います。

そんなことを感じながら、スタッフ時代と比べて保護者の方含め、子どもたちとも深く関わることができているので、すごくやりがいを感じていますね。そのおかげと言うのもおかしいですが、自宅スペースにおけるKUMONの割合がどんどん増えてきて(笑)。はじめは、この部屋がKUMONの教室としていたところから、パーテーションを広げて、ピアノの場所を移動して、たくさんの生徒さんにきてもらえるようにしています。教室を引き継ぐ前は、「まさか自分が!」という気持ちでしたが、今となっては素敵な仕事に出会えたなと感謝していますね。


いろんな面で余裕が生まれたから、
やりたいことやできることが増えていく

くもんの先生となって1〜2年の間は日々の作業に必死で、なかなか他の先生たちと交流できていませんでした。でも、慣れてきた3年目以降は時間のやりくりも上手になり、ゼミや講座などの学びの場に積極的に参加するようにしたんです。他の先生とお話するだけでも刺激的でしたし、アドバイスもたくさんいただきました。その中で、「次はああしてみよう、こうしてみよう!」とやりたいことが浮かび、日々の教室の指導・運営に活かしていくことができました。

ちょうどその頃にはわが子も成長してきて、子育ても少しずつラクに。仕事の面でも子育ての面でも心に余裕が生まれてきたことで、一人ひとりの生徒さんと今まで以上に向き合えるようになりました。日々の教室でも細かな部分まで踏み込めるようになった結果、保護者の方のニーズも汲み取れるようになり、しっかりと応えることができるようになっていったんです。

そうなると、やりがいも楽しさもどんどん増していきます。スタッフ時代の私はお手伝い感覚でしたが、今一緒に働くスタッフさんには、生徒さんたちの成長を私と同じような感覚で実感してほしいし、その楽しさを知ってほしい。そして、それを仕事の原動力として働いてもらいたいし、働けるような環境にしたい。そう思うようになっていきましたね。


この地域で、世代を超えて、
子どもたちの成長をサポートしていきたい

教室を始めて9年目となる今、前任の先生に託された「子どもたちの成長を支えていく教室を地域に残し、つながりを途絶えさせたくない!」という熱意や想いを、より実感する日々です。今、前任の先生の教え子さんたちが保護者となってわが子を教室に通わせてくれていて、昔話もよく聞かせてもらっています。そんな時、ふと思うんです。「これが、先生の言っていたつながりか」と。

地域ぐるみであり、世代を超えてつながりながら子どもの成長をサポートしていくことって、すごく意義のあることだなと改めて感じています。くもんの先生としてはまだまだ成長過程の私ですが、この教室をこの場所でずっと続けていくことが、まずは大きな目標です。

そして、今通っている生徒さんが卒業して、大人になって活躍していく姿を見るのも楽しみですし、わが子を連れて親として戻って来てくれるような教室にもしていきたい。ずっと未来の話かもしれませんが、そんなことを考えながら、これからも子どもたちと向き合う日々を大切にしていきたいと思っています。

くもんの先生インタビュー 坂井先生10

撮影:栗原 康 イラスト:宮城 奈月  文:前出 明弘

あわせて読みたい

前へ
次へ

新着記事

前へ
次へ