前編

家で仕事しているから、
子どもとの 時間も安心も、深く育める

坂井 絵理さん(京都府在住)

くもんの先生インタビュー 坂井先生3

中学2年生の長女、小学5年生の長男、年中の次男をもつ3人のママ。「自分がやりたい!」と思う気持ちを大切にして、くもんの先生としての仕事も子育ても音楽活動も楽しむ日々。教室スタッフを経て、2013年7月にくもんの先生に。

今回ご紹介する自分らしく輝くママは、くもんの先生と並行して音楽活動も続けている坂井さん。くもんの先生になったキッカケや自宅で開設したメリット、子育てのポイントなど、いろんなお話を聞いてきました。

くもんの先生インタビュー 坂井先生1

ずっと音楽は続けたくて、
くもんの先生なら両立できるかなと思って

音楽大学でフルートを専攻していて、卒業後はフリーのフルート奏者として演奏活動を行ったり、自宅で個人レッスンをしていました。その後、結婚して長女を出産。1歳の頃に実家の近くにあったKUMONの教室で、乳幼児の親子向けに歌や読み聞かせをしていただく会に参加する機会がありました。何度か通っているうちに、先生から「子どもとの関わり方がすごくよいので、教室のスタッフになってみないか」と誘われて…。初めはお断りしていたんですが、産後もわが子を両親に見てもらいながら実家でフルートの個人レッスンは行っていたので、同じような形で、週1回ならKUMONの教室スタッフもできるかなと。お手伝い気分で引き受けることにしました。

教室スタッフとして働いてみた率直な感想は、子どもと関わる仕事って楽しい。そう思えたんです。毎回仕事に行くというよりは、自身の子育てにつながることも多く、勉強しに行っているような感覚でした。長男を出産した頃は少しお休みしていましたが、気づけばまた教室スタッフに戻っていましたし、私自身も本当に楽しんでいたんだと思います。そして、3年ほどの教室スタッフ期間を経た頃、先生からご勇退を理由に、教室を引き継いでほしいとお願いされたんです。

まだ、子どもたちも小さくはじめは悩みましたが、先生の想いや熱意、この地域に教室があることの大切さを聞いているうちに私の気持ちも徐々に固まっていきました。プライベートでは偶然にも家を建てる話が出ていて、それなら「自宅でKUMONの教室ができるようにしよう!フルートのレッスンや小さなホームコンサートもできるようにしよう!」と、自分のやりたいことを詰め込んだ設計をお願いしたんです。音楽はどんな形でも続けていきたかったので、くもんの先生なら自分のペースで両立できると思えたのも決心できた理由の一つですね。

くもんの先生インタビュー 坂井先生5

苦手なことは隠さず伝えて、
サポートしてもらえる環境をつくる

もともとあまり深く悩み込むタイプではなく、くもんの先生をはじめる前の不安や悩みはそれほどありませんでした。挙げるとすれば、小中学生の子育て経験のない自分がどのように子どもたちや保護者の方と関わればいいかということ。ただ、教室を引き継ぐ前に先生の個人懇談に同席させていただき、やりとりを直接学ばせてもらえたので、はじめる時点ではその不安も解消されていましたね。後は、会社員の経験がないですし、子育て中は専業主婦に近い状態だったので、事務作業や教室をスムーズに運営していけるかが少し不安だったんです。

パソコン作業は遅いながらも必死でやりましたし、運営面ではKUMONの担当スタッフや教室スタッフに本当にサポートしてもらいました。その時大切にしていたのが、苦手なことや未経験のことはハッキリ伝えるということ。もちろん負担をかけることにはなるんですが、できないことを隠していても後々、迷惑をかけることになりますから。そこは、今も正直に何でも打ち明けるようにしています。

その流れで言うと、実は家事も得意じゃなくて(笑)。子どもたちは小さい頃から自分のことは自分できるように育ててきて、私自身も手を抜けることは抜き、頑張りすぎないようにするスタイルです。例えばお手伝いも無理強いするのではなく、子どもたちが前向きに取り組んでくれる時に、モチベーションを高める声かけをしたり、感謝の言葉を忘れないようにしてきました。すると、お手伝いが当たり前になり、自分ごととしてやってくれるようになりました。そんな日常だからこそ、家族や周りのみんなに支えられて今の私があるんだなと思えますね。

くもんの先生インタビュー 坂井先生4

仕事も子育ても、
同じ環境だから両立できた

くもんの先生は週2日の教室日以外は、自分で時間をやりくりできるのがメリットだと思いますが、私の場合は自宅で教室を開設したことでそのメリットはさらに大きかったなと。教室日はもちろん、準備や事務作業も全て家なので、基本的にはずっと家にいる状態。子どもたちが帰って来た時にも「お帰り!」と言えますし、私が家にいることで子どもたちにも安心感が生まれ、コミュニケーションも一緒に過ごす時間もより深く育めていると思いますね。

仕事も子育ても今日まで両立してこられたのは、移動時間がなく、それぞれ同じ環境でできたことが大きかったと思います。次男が生まれた際は、教室準備をしながら作業のスキをみてお世話もできました。それと、教室日を軸にして、1日、1週間のスケジュールを組み立てていくのもポイント。私の場合、子どもたちが学校や幼稚園に行っている午前中に仕事をして、教室日以外の午後は子どものために費やすと決めています。

そして週末は、土曜日の午後と日曜日が家族の時間。長男と次男がサッカーをしているので応援に出かけたり、Jリーグの京都サンガの試合がある時は、家族みんなと両親、妹家族も全員集合して観戦に行っていますね。後は近所の岩盤浴でリフレッシュしたりして、とにかく週末は家族でゆっくり過ごすことが先決。そうすることで私自身も心と体がリフレッシュして、さぁ翌週も頑張ろうって前向きな気持ちになれるんです。

くもんの先生インタビュー 坂井先生2

撮影:栗原 康 イラスト:宮城 奈月  文:前出 明弘

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