【くもんの先生 トークセッション】
3人の子どもを育てながら、くもんの先生になったきっかけとその働き方

KUMONでは、自分らしく働く、くもんの先生にご登壇いただき、先生になったきっかけや、働き方についてお話しいただく「くもんの先生ウェビナー」を定期的に開催しています。2025年5月の開催では、子育て真っ最中にくもんの先生になり、ご活躍されている二名の先生がご登壇。女性向けキャリアスクールの運営を行う安藤美玖さんの進行のもと、教室の開設を決めるまでに悩んだことや、子育てと仕事の両立について、参加者からの質問にもお答えしながら、リアルな体験談をお話しいただきました。 前編では、子育て真っ最中に先生を目指したきっかけや、子育てとの両立についてご紹介します。
安藤美玖さん(ICORE inc. 代表取締役)
新卒で株式会社デンソーに入社後、営業・人事を経験。夫の海外駐在を機に退職するも、「ライフステージが変わってもキャリアを諦めたくない」と一念発起し、独立。現在は女性向けキャリアスクール「ICORE」の運営や講演活動、プロダクト開発にも携わる。慶應義塾大学大学院では女性のキャリア形成を研究中。
新井あつみ先生(神奈川県)
大学卒業後、食品会社に勤務し、結婚・出産を経て専業主婦に。自身が小学生のときに通っていたくもんの先生に憧れて、子どもが3歳、5歳、7歳のときに教室を開設。現在8年目で2教室を運営。くもんの先生としての経験を自身の子育てにも生かしている。
宮下聡香先生(石川県)
元・小学校教員。結婚・出産を経て専業主婦となり、第2子の幼稚園入園を機に保育補助として再び子どもと関わる仕事へ。自身の学習経験もある公文式に惹かれ、子どもが4歳、9歳、10歳のときに教室を開設。現在は4年目となり、教育現場での経験と母としての視点を大切にしながら指導にあたっている。
子育て真っ最中に先生になったきっかけ
安藤さん 専業主婦を経て、3人のお子さんを育てながら、くもんの先生になられたお二人。まさに子育て真っ最中に教室を開設し、現在もご活躍されていること、本当に素晴らしいなと感じています。まずは、先生を目指したきっかけについて教えてください。
新井先生 私自身、元公文生なんです。結婚・出産を経て7年間専業主婦をしていたのですが、長男が年長のときに引っ越すことになりました。そこで近くにKUMONの教室があって、長男を体験学習に連れていったことがきっかけです。
そのとき先生とお話ししていて、「KUMONが好き」と熱く語りすぎてしまって(笑)。長男はそのまま入会することになったのですが、その後すぐ「実は教室を引き継いでくださる方を探していて…」と、声をかけていただいたんです。それはもう奇跡のようなタイミングで、「ぜひやらせてください!」と即答しました。

安藤さん すごいご縁とタイミングだったのですね!とはいえ、専業主婦を7年間されたあと、いきなり“教室開設”という選択はすごい決断だったと思います。不安や葛藤はありましたか?
新井先生 私の母もずっと専業主婦で、母が家にいるのが当たり前の家庭で育ちました。だから自分も、専業主婦になるのが自然なことだと感じていましたし、正直、仕事をするイメージは全くありませんでした。ただ、KUMONが好きという思いが先にあったので、仕事を始めることへの不安よりも、楽しみのほうが大きかったんです。でも、だんだん冷静になってくると、いきなり教室を開設するということに不安も出てきて……。私にできるのかな?という気持ちは、正直なところありました。
安藤さん 最初はワクワクの気持ちで進んでいたけれど、準備をするなかで不安な気持ちになっていった、という流れだったのですね。その不安はどうやって乗り越えられたんですか?
新井先生 正直、いまだに不安がゼロになったわけではなくて、ずっと進行中かもしれません(笑)。
始められない理由はたくさんありました。子どもが小さかったですし、末っ子はまだ幼稚園にも入っていない時期にお声がけをいただいたので。まずは「この子たちをどうしよう…」という不安がありました。でも、自分がやりたいという気持ちがあるなら、できる方法を考えようと。家族とも相談しながら、ひとつずつ整理していきました。不安を解消できたとは言い切れませんが、くもんの先生の仕事ができるように動いていったという感じです。
安藤さん 悩んでいるとき、どうしてもできない理由にフォーカスしがちですが、そのなかでもやりたいことに向けて、家族とも相談されながら進まれた新井先生のお話、私自身もとても学びがありました。ありがとうございます。
では宮下先生からも、先生を目指したきっかけを教えていただけますか?
宮下先生 私も新井先生と同じく元公文生で、母が採点スタッフをしている教室に通っていました。当時は、学校帰りに母に会える場所として通っていた感覚が強かった気がします。でも続けるうちに、力がついている実感があって、それが自信として積み重なっていきました。算数や数学が大好きでしたし、大学受験のときに「計算力がすごいね」と褒められることが増えて、改めてKUMONのおかげだと感じるようになったんです。KUMONは私を育ててくれた存在ということが、ずっと頭の片隅にありました。
大学卒業後は小学校教員に。教員を辞めた後は、接客業などを経て、結婚。金沢に戻って子育てをしながら、しばらく専業主婦をしていました。2番目の子が幼稚園に入った頃に「そろそろ働きたい」と思い、友人のご縁で保育補助の仕事を6年間続けました。ただ、40歳になるのを目前にして自分のこれからのキャリアを考えたときに「学習の世界に戻りたい」と感じて、頭に浮かんだのがくもんの先生でした。説明会に参加するなかで、不安もありましたが、それでもやりたい!という思いが強く、開設することを決めました。
安藤さん いろんなキャリアを経たうえで、「自分が本当にやりたいことはなんだろう」と改めて向き合った結果、くもんの先生というお仕事を選ばれたのですね。

子育てとくもんの先生の仕事との両立はどうしてる?
安藤さん ここからは、本題でもある「本当に子育てと両立できるの?」というテーマに入っていきたいと思います。私自身、子どもが生まれてから「仕事と子育ての両立ってこんなに大変なんだ」と痛感しているので、参加している皆さんもきっと気になっているところだと思います。実際にどのように両立しているのか、工夫していることを教えてください。
新井先生 夫は、土日祝など世間がお休みのタイミングに忙しくなる仕事をしているため、週末は子どもが小さい頃から、ほとんど私ひとりで子育てをしてきました。教室を開設した当初は、週2日の教室日に合わせて夫にお休みを取ってもらっていました。どうしてもお休みがあわないときは、教室代行の資格を持ったスタッフさんと連携、調整しながら進めてきました。
安藤さん 旦那さんの協力を得つつ、スタッフの方とも連携して、自分一人に負担が偏らないような仕組みを作られていたんですね。
実際、参加者の方からも多く質問があったのが、お子さんが急に発熱したときやご自身の体調が悪いときはどうしているのか?ということ。そういったとき、ご家族やスタッフの皆さんの協力はどのようにされているんですか?
新井先生 私は教室を開設した頃に、先輩の先生やベテランの先生から「一人で頑張りすぎないこと」が大切だと教えていただきました。開設後は最初に、「まだ子どもが小さいので、急用があるかもしれません。たくさんお手伝いをお願いすると思います」と、家庭の状況を教室のスタッフさんたちにしっかり共有しました。
私自身や子どもに、万が一何かあった時に、私がいなくても運営できる状態をつくることが大切だと思っていて。そうでないと、子育てとの両立は難しいと思うんです。今も、スタッフさんがいないと教室は回りませんが、私が不在でも運営が続けられる体制にはなっています。
安藤さん 何かを始める際、「全部自分でやらなきゃ」と思いがちですが、最初から「全部完璧にやらなくてもいい」と決めておくことで、必要なサポートも受けやすくなりますよね。宮下先生はいかがですか?
宮下先生 私も、自分の両親と夫にかなり助けてもらっています。開設当初は下の子が年長さんになるところだったので、父にお迎えをお願いして、教室まで連れてきてもらっていました。そのあと教室で学習してもらい、終わったら一緒に帰っていました。今も曜日ごとに父や夫と分担して、お迎えをお願いしています。

安藤さん お二人とも、ご家族やスタッフさんのサポート体制を整えながらスタートされたんです
ね。また教室日は週2回から始められるということは「この曜日なら家族に協力してもらえそう」という視点で、教室日のスケジュールを相談できるのですね。
宮下先生 私の場合は、新設の教室だったのですが月・木で始めました。子どものイベントを優先したかったので、まずスケジュール帳に先に子どものスケジュールを入れて、空いているところに仕事の予定を入れていました。しばらくは教室日を増やさないと決めていました。
安藤さん 週5でフルタイム勤務となると、子育ても家事もすべてをこなすのはかなり大変ですが、最初は週2日の教室日で始めて、お子さんが大きくなって、送り迎えもいらなくなったら、働き方を柔軟に調整できそうですね。その柔軟さも、くもんの先生のお仕事ならではの魅力だと感じました。
後編では、「くもんの先生になってよかったこと」や「大変だったこと」についてのお話をお届けします。
ウェビナーでは、他にも本記事では取り上げきれなかった質問にもお答えいただいております。詳細はぜひアーカイブ動画をご覧ください。
「くもんの先生ウェビナー」は年に数回定期的に開催しております。他にも「実家が遠い × 子育て × 仕事、どうする?くもんの先生」 「小1の壁、解消!?くもんの先生の働き方」などのテーマを取り上げております。上記サイト内のフォームからご登録いただくと過去開催分がご視聴いただけます。興味がある方はぜひそちらもご覧ください。