子どものことを考えた学習スペースの作り方
[スタイリスト・みつまともこさん宅]
セクションタイトル
<取材先>
スタイリスト・みつまともこさん
インテリアスタイリスト・ディスプレイデザイナーとして、多彩に活躍中。雑誌や書籍、Webなどで住まいをおしゃれに快適にするアイディアを紹介することも多い。
現在娘さんは小学6年生。
www.mitsumatomoko.com
Instagram:@mitsumatomoko
夫婦のワークスペースから
ひと続きになった学習スぺース
みつまさんの娘さんの学習机は、子ども部屋にあります。現在は、この自室とリビング、どちらかで学習をしているそう。
こちらの子ども部屋は、寝室兼夫婦のワークスペースのある部屋と隣同士で、引き戸で仕切られています。写真の左側にある夫婦のワークスペースからひと続きになっているデスクを配置できる特徴的な間取りです。
「海外のお家のように、仕切りが少ない家に憧れがありました。どこにいても家族の気配をちゃんと感じるような、ゆるい仕切りの家にしたかったんです。隣に並んで仕事をしたり、勉強したりしたかったので、娘の学習机は、私たち夫婦のワークスペースの机に延長するかたちで、作り付けで大工さんに作ってもらいました」
【みつま家の学習スペース作りのコツ①】
同じ空間にいても
ゆるい仕切りで、自分の空間を確保
みつま家では、同じ空間の中で、家族それぞれが自分のしたいことをしているという状況が多いそう。娘さんの学習も同様です。リビングと子ども部屋、それぞれの場所での学習スタイルを教えていただきました。
「現在、娘が完全に1人だけの空間で勉強するということは少ないのですが、それでも勉強に集中できる習慣がつけばいいなと思っています。個室の静かな空間だから集中できるのではなく、カフェでもちゃんと集中できますよね。同じオフィスの空間で、一緒に働いている仲間のような存在です」
@リビング
リビングでは、ソファなどの家具の配置で、ゆるい仕切りを意識。現在、ソファ前のローテーブルで学習する頻度が多めという娘さん。同時に、みつまさんもダイニングテーブルで仕事をしていることが多いそうです。
「同じ空間で一緒に作業をすることで、娘との関わりが生まれることが嬉しいです。勉強の質問にすぐ答えられたり、音読の宿題確認をスムーズに行えたりという実用的な面もありますが、学校でどんなことがあったか? 習い事の進捗はどうか? など、雑談ができることも楽しいです」
@子ども部屋
子ども部屋の引き戸の奥には、寝室兼夫婦のワークスペースが続いている。引き戸を閉めると個室に。
寝室兼夫婦のワークスペースと子ども部屋は、引き戸で仕切られています。3人が横並びで座ることができる長い机ですが、子ども部屋との境目には扉分の隙間が開いていて、扉を閉め切ることができます。みつまさんや旦那さんがワークスペースで作業をしていると、娘さんも隣にやってきて、扉を開けて横並びで学習する日も多々。
「コロナ禍でリモート授業があったので、そういうときは扉を閉めてZoomで授業を受けていました。状況に応じて閉めることもありますが、娘も私たち夫婦も一緒に作業したいという気持ちからか、今はこの引き戸を閉めることはほとんどありません。高校生くらいになったら、閉めて完全個室にする機会も増えるかなと思います」
【みつま家の学習スペース作りのコツ②】
可動式ワゴンを活用し、
部屋とリビングの移動をしやすく
日々、子ども部屋またはリビングのどちらかで学習をしている娘さん。リビングでも、ダイニングテーブルやソファ前のローテーブルなど、場所はその日の気分や状況によってさまざま。どこでも移動がしやすいように、可動式のワゴンの中に、学校や塾の教材、塾のリュック、文房具などを全てまとめて収納しています。
「可動式なので、何より部屋間の移動がスムーズです。学習スペースが1箇所に定まっていない娘にぴったりの仕組み。急な来客時にも、リビングから子ども部屋へサッと移動できます。タブレットの充電ケーブルなど、娘のモノは全てこのワゴンの中に収納しているので、私にとっても整理整頓がしやすく、自ずとリビングの生活感も減らせます」
【みつま家の学習スペース作りのコツ③】
家全体で、整理整頓を徹底
カゴを活用し、年度末にまとめて整理
終了したドリルやノート、プリントを整理整頓するためにカゴを活用しているみつまさん。娘さんがぽんぽんと気軽に入れやすいように、A4サイズがぴったり入るカゴを部屋に設置し、年度末の春休みにまとめて整理しています。
「点数のいいテストや作文、絵の作品など特別なものはファイリングして残しておきます。低学年のときは私が整理していましたが、だんだん本人にしか判断できないというモノが増えてきました。前回は『不要なモノと必要なモノを整理しよう』と声をかけて、一緒に整理をしました。娘が小さな頃から、家全体で、“不要なモノは手放す”ということを徹底していたので、意外と娘の方が『処分していいよ』とあっさりしていることも多いです」
また、中学生になる節目のタイミングで、ファイル全体を見直して、残すモノを再度整理する予定だそう。ファイルの見直しを定期的に繰り返すことで、モノを増やさない工夫をしています。
子どもの学習環境をよりよくするための
みつま家のルールをご紹介
現在ピアノ、バレエ、塾の3つの習い事をしている娘さん。1週間のスケジュールとタスクをこなす工夫を教えていただきました。
【みつま家の学習時のルール】
やらなければいけないことを
先にやってからフリータイム
帰宅後はおやつを食べて、習い事に行ったり、宿題&勉強・ピアノの練習など、忙しく日々のタスクをこなしている娘さん。そんな中でルールはたったひとつ、“やるべきことが終わってからがフリータイム”ということ。
「フリータイムのルールは、“YouTubeとゲームをトータルで1時間”など、今までさまざまなルールを試しましたが、娯楽の時間を徹底的に管理するのは親の方も大変なので、今のシンプルなルールに落ち着きました。おかげで、お互いにストレスや不満はありません」
月曜日:塾→夕飯→宿題&勉強&ピアノの練習
火曜日:ピアノ教室→宿題&勉強→夕飯
水曜日:宿題&勉強→フリー(勉強前に公園に遊びに行く日も)
木曜日:バレエ→夕飯→宿題&勉強少し(バレエで帰りが遅くなるため勉強は少し)
金曜日:宿題→塾 →夕飯→勉強&ピアノの練習(塾の始まりが遅いので、行く前に宿題をやる)
土・日曜日:宿題&勉強&ピアノの練習をしたらその後はフリー
★この他に月に数回不定期でお絵かき教室やプールへ。
毎日のタスクは20時〜20時半くらいには終了します。そしてフリータイムは、毎日お風呂に入るまでの1時間〜1時間半ほど。ここに大好きなお絵かきの時間をできるだけ多く確保するためにがんばっているそう。また、宿題が多い日はピアノの練習を少なくするなどタスクを調整して、負担なく乗り切れるように工夫をしています。
また、娘さんの習い事をサポートするため、旦那さんと予定を調整し合って送り迎えをしたり、旦那さんが夕ご飯を作り、みつまさんが勉強をサポートするなど、夫婦で分担し、協力しているそうです。
間取りを決める段階からよく考えられたみつま家ですが、誰かと同じ空間にいながら自分のタスクに向き合い集中することや、さまざまな環境下で作業をすることに慣れるということは、きっと大人になっても役に立つだろうと感じます。また、スタイリストのみつまさんらしく、ワゴンやカゴを活用し、空間のおしゃれさと快適さ、両方を叶える収納アイディアも教えていただきました。空間づくりから収納、学習時のアイディアまで、ぜひそれぞれのご家庭に合う方法で取り入れてみてはいがかでしょうか。
[シンプルライフ研究家・マキさん宅]の学習スペースの作り方はこちら
[読者モデル・宇佐美彩さん宅]の学習スペースの作り方はこちら
子どものことを考えた学習スペースの作り方
[読者モデル・宇佐美彩さん宅]
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<取材先>
読者モデル・宇佐美彩さん
学生時代より読者モデルとしてさまざまな雑誌で活躍。現在は、『HugMug』をはじめとするママ向けのメディアなどで多数活躍中。 KUMON公式アンバサダーも務める。7歳と2歳の兄弟のママ。長男は年中の頃からKUMONに通う。ご主人が当時教わっていた先生と同じ先生に教えてもらっているのだとか。
リビング横にコンパクトにつくった
学習スペース
宇佐美家の学習スペースがあるのは、2階のリビングダイニングに隣接する5畳ほどのキッズスペース内。ここには、絵本棚やおままごとキッチンとともに、シンプルな横長のデスクが置かれています。子ども部屋はまだ作っておらず、7歳のお兄ちゃんはこのデスクで日々学習しています。
「私が小さい頃、勉強中も家族の気配を感じていたくて、自室の学習机ではなく、リビングで学習していました。なので自分が家を建てるときも、リビングに隣接するかたちで学習スペースを作りたいなと思ったんです。広いスペースではないので、できるだけ要素を少なくし、いつでもスッキリした空間を保つようにしています。ランドセルなどの学校の荷物は、1階に別途まとめているのも、スッキリさせるポイントかもしれません」
【宇佐美家の学習スペース作りのコツ①】
家族の状況に合わせて
シンプル&機能的なデスクを採用
学習机というと、机上のラックや引き出しがあるものが多いですが、スペースの都合上、圧迫感のないデスクを探したそう。そんな中、宇佐美さんが出会ったのは、奥行き40cmと狭く、横幅長めのカウンターデスク。現在2歳の弟がゆくゆく大きくなって、横並びで学習できるようにツインサイズに仕上げました。
「装飾が少なくシンプルなデザインが気に入って購入したものです。最初は奥行きが狭いかな?と思いましたが、実際に使ってみると大人でも充分でした。面積に余裕があると、デスクの端っこに、モノを置きっぱなしにしたり、使っていない教材を積んでしまう……ということもあると思います。デスクはモノの置き場所ではなく、学習する場所という意識づけで、極力モノを置かないように気をつけていれば、子どもにとって学習に集中しやすい空間を保ちやすいと感じました」
小学校のタブレット学習にも最適
「デスクの両サイドに電源&USBコンセントが付いていて、これが大活躍してくれています。小学校のタブレット授業や学習はもちろんのこと、大人のPC作業もスムーズです」
【宇佐美家の学習スペース作りのコツ②】
ワゴンを“一時置き”にし、
モノが増えたらまとめて整理
デスクには収納がほとんどないため、可動式のワゴンをデスク横に設置。ワゴンの1段目は文房具やお絵描きグッズ入れに、2段目は、最後まで終わった学校の教材やプリントなどの“一時置き”にしています。ここが溜まってきたら、まとめて整理整頓。
「完了した教材を長期保管するためのスペースに余裕がないので、放っておくとあっという間にモノが溢れてしまいます。だから、ワゴンに一時的に1ヶ所にまとめておき、溜まったタイミングで不要なもの・とっておくものを一気に分類した方が、整理の手間も省けます。『散らかってるから片付けて』だけではなく、『片付けたら本を読もう!』などと声をかけ、読書やおやつ、ゲームなど、次のアクションや見通しを一緒に伝えて、成功率を上げています」
子どもの学習環境をよりよくするための
宇佐美家のルールをご紹介
さらに宇佐美家では、スムーズな学習の導入で子どもの集中力を育む、学習時のルールを実践しています。
【宇佐美家の学習時のルール①】
卓上のスマートスピーカーが学習の相棒に
お兄ちゃんが小さな頃から、スマートスピーカーが家中で活躍していた宇佐美家。子どもたちにとっても、友だちのような、やさしく見守ってくれる大人のような、そんな愛着がある存在です。そんなスマートスピーカーが学習のときも大活躍しています。
「『何時何分からやる』とスタート時間を自分で決めて、その時間にアラームをかけています。親から言うと喧嘩になってしまうし、息子もスマートスピーカーに言われたら文句が言えないみたいで、ちゃんと約束を守って取り組んでいます。また、KUMONのプリントには、問題を解くのにかかった時間を記入する欄があるのですが、その時間も計ってくれるのでとっても便利です」
休憩時間のタイマーもスマートスピーカーにお願いしているそう。何分休憩をとるかを自分で決めているうちに、勉強のペース配分を自分で決められるようになってきたのだとか。
「放課後はKUMONや英会話教室など、ほとんど習い事に出ているので、宿題をするのは夜ご飯の後。眠くなると集中力が切れてしまうので、少しでも早く完了できるように『もし今10分休憩したら、その分終わるのも遅くなるから、今回は3分にしよう』と、その日の状況に合わせて自分でペース配分ができるようになってきました」
【宇佐美家の学習時のルール②】
「一緒にやろう!」で、やる気を引き出す
学習机からダイニングテーブルが地続きになっているような間取り。同じ空間にいるからこそ、ママが『勉強しなさい!』と言って、すぐそばでダラっとしていたら『なんで僕だけ?』と、子どものやる気と集中力が下がってしまうと宇佐美さん。
「息子の気分が下がっているときは、『ママと一緒にやろう!』と声をかけると、息子も乗ってくれることが多いです。そのときは、私も隣に並んで一緒にPC作業をします。基本はダイニングテーブルが多いですが、大人も使えるツインデスクなので、息子の横にイスを移動して作業する時もあります」
機能性や将来を見据えたコンパクトなデスク選びや、収納を最低限にしてモノを増やさない徹底ぶりは、リビング学習を考えている方や、学習スペースを広くとれない方にも参考になりそうです。さらにデバイス好きの宇佐美家らしく、スマートスピーカーを活用するなど、家庭学習のヒントも教えていただきました。子どもも楽しく、大人もストレスのない、スムーズな学習への導入とやる気アップの工夫など、それぞれのご家庭に合った形で取り入れてみてはいがかでしょうか。
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子どものことを考えた学習スペースの作り方
[シンプルライフ研究家・マキさん宅]
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シンプルライフ研究家・マキさん
「不要なものは持たない、不要な家事はやらない。日々シンプルライフ」をコンセプトに、シンプルで豊かな生活を追求。メディア出演や講演会、アイテム開発など幅広く活躍中。最新刊に『暮らしのセンスの磨き方』(宝島社)がある。中1と小3の姉妹のお母さん。次女はKUMONで算数を学習中。
すぐ勉強に取りかかれる
余白のある学習スペース
マキさん宅の姉妹の学習スペースは、リビングの一角にあります。ブラウンのシンプルなデスクを採用し、間にシェルフを挟んで共有スペースにしています。マキさんがスペースづくりで大切にしていることは、空間に余白をつくること。
「例えば勉強を開始するとき、スペース確保のために片づけから……というのはもったいないですよね。勉強のスイッチが入ったら、すぐに鉛筆や宿題のプリントが手にとれるような、余白のある空間づくりを意識しています。学習スペースに限らずですが、子どもたちがやろうと思ったときに、すぐに始められる環境を整えてあげることが親の役割だと思います」
【マキ家の学習スペース作りのコツ①】
“とりあえず置き場”を設ける
シェルフの2段目の何にも置いていない空間が、お姉ちゃんの“とりあえず置き場”。ここはできるだけスペースを空けておいて、図書館の本や学校のプリントなど、何でも置けるスペースとして活用しているそう。
「収納術のひとつに、“モノの住所を決める”というテクニックがありますが、きっちりしすぎることは、子どもたちには少々ストレス。それに学校で突然もらってくるものなど、住所を決めにくいレギュラーな荷物が意外と多いです。“とりあえず置き場“を作ってあげたら、『今は使わないけど、またすぐ使うかもしれないから一旦ここに置いておこう』など、気持ちに余裕が生まれます」
【マキ家の学習スペース作りのコツ②】
モノの取捨選択は子どもに任せる
大人でも、普段は見えない収納や納戸などはゴチャゴチャしてしまいがちですが、妹さんの引き出しの中を見せてもらうと、すっきりと整理整頓されています。使う頻度や出し入れのしやすさを自分で考えて配置を決めているそう。
「子どもたちが小さい頃から、『あなたのスペースはここだから、モノはここに入る分だけ』と伝え続けました。もしモノが増えるたびに、棚や収納を新しく買っていたら、『モノが増えてもお母さんがスペースを作ってくれるんだ』と子どもたちは思ってしまいます。自分のスペースの中に収めるための取捨選択ができるように、訓練することが大切だと思います」
そうやって意識して関わることで、整理整頓ができるようになるだけではなく、購入時に収納することまでを想像してモノを選ぶようになるといいます。
「勉強と一緒で、お片づけも突然できるようにはなりません。本人が自分自身で必要なものと不要なものを考えることが大切です。これは自立した時にも、きっと役に立つ能力だと思うので、親元にいる間にちゃんと伝えるようにしています」
また、学年が上がる前の春休みは本人に取捨選択をさせる好機会。「春になったら○年生。また一つお姉さんになるから片づけしようね」と大掃除をアシストするのだとか。
「大掃除では、机のなかのモノを全部床に出して、必要なものだけウエットティッシュで拭いてから戻します。最近では、切れ味の悪くなったハサミや古くなったクレヨンを処分しました」
子どもの学習環境づくりには
お家全体を整理整頓することが大事
「学習スペースに限らず、“お家全体で余白づくり”を意識しています。家の中がモノで溢れていたら、『机を片づけなさい』と言っても、子どもたちに伝わらないと思います。家全体で、ひとつひとつのモノがいきいきと活躍できる空間が理想です」
まずは大人がしっかり背中を見せること。わが子に声をかける前に、キッチンや寝室など、自分のスペースは整っているか?と一度振り返ってみると、スムーズにコミュニケーションがとれるでしょう。
子どもの学習環境をよりよくするための
マキ家のルールをご紹介
さらにマキ家では、こんな学習ルールを実践し、子どもたちのやる気や集中力を伸ばしています。
【マキ家の学習時のルール①】
自由時間は学習のあとで
マキ家の子どもたちが守るべき学習ルールはたったひとつ。“やるべきことが終わったら遊ぶ時間”ということ。妹さんはKUMONに通っているため、学校とKUMONの学習が終わってから遊ぶという習慣がついているそうです。
「子どもたちには、単純明快で白黒はっきりしているルールがいいと思います。晩ごはんまでにやる、など制限時間も決めていません。やることさえ終わったら、子どもたちは大好きな遊びやゲームもやり放題です。このルールのおかげで、『勉強をしなさい』と言うこともなく、お互いに気持ちよく過ごすことができます」
【マキ家の学習時のルール②】
集中できるように、家族は静かに
マキ家の学習スペースはリビングにあるため、勉強中はテレビや音楽は消して無音に。子どもたちが机に向かっているときは、マキさんもPC作業をして、黙々と仕事に向かいます。また、姉妹間ではこんな協力も。
「今は姉妹で勉強の時間帯が異なることが多いですが、タイミングが合ったときは妹がお姉ちゃんにわからないことを聞いて、一緒にがんばっているときも。昨年はお姉ちゃんが中学受験でしたが、特に大事な時期は『お姉ちゃんは今大事な勉強をしているから、あっちの部屋で遊ぼうね』と妹に声をかけて、部屋を分けていました。妹もお姉ちゃんががんばりどきということを理解していたようです」
【マキ家の学習時のルール③】
早く終わったときの声かけを意識する
学習が早めに終わったとき、「今日は早めに終わったね。たくさん遊べて最高だね!」と前向きな声かけを必ずしているそう。
「『やるべきことを先に終わらせておくとこんなに気持ちいいんだ!』と実感してほしくて。過去には宿題を溜め込んでしまい、溜めた分を一気に終わらせなければならず、苦労したこともありました。でも、今はたくさん失敗してもOK。お母さんが先回りして、『宿題をやっておいた方がいいよ』とか『宿題やったの?』と促すことは、子どもの成長につながらないと思うんです。失敗を通して、今やるべきことを自分で考えられるようになったら花丸です」
マキさん流・KUMONのプリントの収納法
妹さんの学習デスクの足元収納が、KUMONのプリント置き場。ここには、2年間毎日コツコツ続けたプリントが積み重なっています。その横にファイルボックスや本を置いて、プリントの幅にぴったり調整したそう。
「以前KUMONの会報誌で、“プリントを積み重ねて身長と競争する”というアイディアを見ました。プリントは捨てずにとっておき、積み重ねることで、『今までこんなにがんばった!』という実感につながりますし、『こんなに解けるようになった』と過去を振り返ることもできます。また、ファイリングするなどの細かいルールを決めてしまうと、続かないこともあると思いますが、置くだけなら簡単にできます。足元ならガサッと置いてあっても普段は目につかないので、私も気になりません」
勉強もお片づけも日々コツコツと習慣的に。すっきりと整頓された学習スペースは、子どもたちのやる気と集中力をぐんぐん伸ばしてくれます。また、マキさんらしい無駄を省いたシンプルな仕組みやルールが、子どもたちにストレスを与えにくく、それが家族全員にとっての幸せにもつながっていることが分かりました。学習スペースがなかなか片づかないなどお悩みの方、ぜひマキさんのアイディアを参考にしてみてはいかがでしょうか。
[読者モデル・宇佐美彩さん宅]の学習スペースの作り方はこちら
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