「暑くなるとシャワーだけ!」というファミリーも多いのでは? でも、湯船に浸からないと、疲れが蓄積していくことも…。そこで今回は、入浴についての基礎知識をご紹介。子どもの頃から湯船に浸かる習慣を身につけさせておきましょう。
湯船には10分程度浸かることが大切
気持ちいいと感じる温度でOK
お子さんが湯船に浸かるのをめんどくさがったりしていませんか? シャワーだけや烏の行水では、血液循環がそれほどよくならず、体温も上がらないのです。そのため、深い眠りにつくことができず、疲れが取れないことに…。
湯船には10分程度浸かることが大切です。というのも、皮膚の温度は4~5分でピークになるものの、筋温(筋肉の温度)は10分程度かけてゆっくり上がっていくからです。とくに運動をした日は筋肉を使っているので、筋温を上げて循環させることが大事です。
また、湯船の温度は、本人が気持ちいいと感じる温度でかまいません。ぬるま湯でも気持ちいいと感じていれば、副交感神経が優位に働くので、血管が拡張されて血流もゆるやかに循環します。ただし、あまりに熱いお湯では、血管が委縮してしまい、血圧も上がってしまうので、身体にとってはよくない状態に。暑くなるこれからの季節は、39℃くらいを目安にしましょう。
体動かした後、お風呂に直行する時は、
スポーツドリンクを飲んでおくこと!
運動や外遊びなど、体を思いっきり動かした後、すぐにお風呂に直行ということもよくありますよね。その時に大事なのは、入浴する前に水ではなく、塩分と糖分が入っているスポーツドリンクを飲んでおくことです。体を動かした後はすでに汗をかいているので、水を飲んでしまうと体液が薄まってしまい、さらに、それをもとの濃度に戻そうと汗をかいてしまうので脱水になる場合もあるからです。
入浴剤には種類があり、
体調に合わせて使うのがオススメ
入浴の効果をより高めるのが入浴剤。ですので、入れないよりも入れたほうがいいと言えるでしょう。入浴剤には種類があり、炭酸ガスは血行促進、乳液タイプは保湿がメイン、粉の場合は保温が中心なので、体調に合わせて使うのが一番です。
また、入浴後、10分経つと身体は乾燥してしまうので、乾燥しがちの人は、入浴後10分以内にクリームを。アトピー性皮膚炎の方はお医者さんと相談のうえ利用することです。
風邪の引き始めは、湯船に浸かってもOK
風邪の時は湯船に浸かると風邪が悪化してしまうかも…と思いがちですよね。でも、風邪の引き始めや、関節などが痛くなってはきたものの、まだ体温が上がっていないという時は、湯船に浸かっても大丈夫です。むしろ、湯船に浸かって体温を上げると、免疫細胞も活発になるものです。ただし高熱がある時は、ウイルスが活性している状態なので、入浴は避けるように。
取材・文:サカママ編集部 取材協力:石川泰弘(大塚製薬株式会社ニュートラシューティカルズ事業部ソーシャルヘルス・リレーション部ディレクター。博士[スポーツ健康科学] 、温泉入浴指導員 、睡眠改善インストラクター)
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