ライフオーガナイザー中村佳子さんに教わる
時間管理ができる子どもに!
情報を見える化して片づける方法

ライフオーガナイザー中村佳子さんに教わる 時間管理ができる子どもに!情報を見える化して片づける方法

「暮らしの心地よさは、限られた時間&あふれる情報をどう片づけ、上手くつき合えるかどうかに直結します」と、ライフオーガナイザーの中村佳子さんは言います。モノではなく、目に見えない時間や情報を片づけるって、どういうこと? 最終回は、子どもが自分で時間と情報を片づけ、管理できるようになるための秘策を教えてもらいました。

 

<教えてくれた人>
ライフオーガナイザー 中村佳子さん
ライフオーガナイザー中村佳子さん

家族が快適に過ごせる住まいをお手伝いする「Drawer Style」運営。一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会認定講師。2児(14歳長男、10歳次男)の母。片づけのプロとして、さまざまな個人宅や企業へのアドバイザー、セミナー講師として活躍している。アメブロ公式トップブロガー。著書に『男の子がひとりでできる「片づけ」』(KADOKAWA)。https://drawer-style.com


子どもに時間・情報管理を教えるポイントとは?

「子どもが自分で考えて行動できるようになるためには、“時間・情報の管理=時間・情報の片づけ”のスキルが必要になります。そのための第一歩は、目に見えない時間や情報を“見える化”すること。“この時間までにやること”や今ある情報を一緒にリストアップし、子どもが視覚で把握できるよう、親がフォローしてあげましょう」


「早くしなさい!」問題が解消する
時間の片づけテクニック

1.2歳からできる“やることマグネット”

子どもの時間管理 やることマグネット
「わが家でも毎朝あるあるだった、『早くしなさい!』問題。それを解消するために取り入れたのが“やることマグネット”です。はじめての時間管理として、小さな子どもにもわかる“タスクの見える化”を目指しました。100円ショップなどにあるホワイトボード(マグネット対応)を用意し、マグネットで作った時計とやることのアイコンを貼るだけ! 終わった行動のアイコンを移動するというゲーム的な要素を作ると、子どもの達成感も高まります」

※「やることマグネット」(写真掲載)/中村さんプロデュース

2.“時間のものさし”を作る

「時間と上手くつきあうコツは、自分の中に“時間のものさし”をつくること。着替えは○分、学校の支度は○分、朝ごはんは○分など、やることを一日24時間に収まるよう並べます。毎日はその繰り返しです。『どのくらい時間がかかりそう?』など、普段から“時間のものさし”を意識する声かけをしてあげましょう」

3.やる気スイッチを押す声かけ

「たとえば、『早く片づけなさい!』ではなく『いつ片づけるの?』、『×時までにやりなさい』ではなく『○時からごはんだけどいつやるの?』と聞くのが正解! どちらも、片づけにどれくらいの時間がかかるのか、いつ片づけ始めると後ろの予定に響かないかという“時間のものさし”を本人に考えさせる声かけで、やる気スイッチを押すことができます」


子どもが自分で管理できるしくみづくり
情報の片づけテクニック

1.長い休みの宿題は“見える化”して自分でチェック

子どもの時間管理 宿題の見える化

「長男が小学1年生になってはじめての夏休み。宿題が書いてあるプリントを見て、『これ、小学1年生に管理できるの!?』と驚愕し、即実践したのが夏休みの宿題のシート化です。パソコンのExcelで簡単な表を作成。宿題の種類とそれぞれの量(ページ)をマスにし、“見える化”しました。宿題がひとつ終わったらシールを貼るというしくみは、子どもの達成感とモチベーションを高めます」

2.“今ある習慣”に便乗して、園や学校からの手紙を確認

保護者会や発表会、遠足のお知らせ 子どもの時間管理
「保護者会や発表会、遠足のお知らせなど、消費期限ありの書類の定位置を、わが家は洗面所にしています。朝食後に歯磨きする“今ある習慣”に、書類を確認する“新しい習慣”を加えることで、歯磨きしながら書類を確認する行動が、朝のルーティンになりました。書類にある情報を子ども自身でチェックする習慣こそが、スケジュールや持ち物を自分で管理できるようになる近道です」

3.必要な緊急連絡先はまとめて子どもに共有

緊急連絡先の共有 リスト化
「災害時に必要な情報は、きちんと片づけて整理しておきたい! わが家は、家族の電話番号など緊急連絡先をリスト化し、納戸内の壁に設置したボードに貼り付けています。いざ必要となったときに、子どもでもすぐに確認できるよう、共有しておくことが大切です」


モノは“分ける→収める→見直すの3ステップ”、時間と情報は“見える化”が何より重要など、4回の連載を通してわかったことは、しくみづくりや言い方といった親のちょっとした工夫で、驚くほど子どもが片づけられるようになるということ。そのためには、これくらいできるだろうではなく、子どもの目線に立って考えることが大切です。子どもが自分でできる片づけをサポートして、家事も育児もスムーズに、心地よい暮らしを目指してみませんか?

撮影/津島修平 文/金子恵美子 監修/HugMug編集部

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