理想の睡眠時間!?
子どもがぐっすり眠るための秘訣

理想の睡眠時間!?子どもがぐっすり眠るための秘訣

子どもにとって大切な睡眠。「午後9時までに寝かせなきゃ」と思っているママも多いのではないでしょうか。じつはそれほどこだわることはないとか! そこで睡眠についての正しい知識と、子どもがぐっすり眠るための秘訣をご紹介。早速、今日から試してみては。

ぐっすり眠る子ども

成長ホルモンは最初の深い眠りの時に分泌される

子どもにとって必要な成長ホルモンは、深い眠りによって分泌されます。しかも不思議なことに、成長ホルモンは最初に訪れる3時間ほどの深い眠りに多く分泌され、後半でいくら深い眠りになってもほとんど出ないのです。ちなみに深い眠りとは、揺すっても起きない状態のこと。成長ホルモンを出すためにも、深い眠りにつくことが重要です。

睡眠時間が短いとキレやすい子になってしまうことも!

睡眠の後半にくる浅い眠りの中で、感情や頭脳の整理、記憶の定着などが行われます。睡眠不足の場合、その時間が足らなくなるので、キレやすい子になってしまうこともあるでしょう。また、睡眠がとれている子ととれていない子の研究では、睡眠時間が短い子のほうが情緒不安定、成績が悪いという結果もでています。

大事なのはしっかり9時間眠ること

アメリカの研究では、6~12歳は9~12時間の睡眠が必要とされています。そのため、子どもは9時間以上寝るのが理想的といえるでしょう。ただし、無理して午後9時までに寝る必要はありません。確かに、早寝、早起きをすると身体のリズムが整うのですが、重要なのは9時間以上しっかり睡眠をとることです。

レム睡眠の時に起きると朝の目覚めがスッキリ!

睡眠には深い眠りの「ノンレム睡眠」と、浅い眠りの「レム睡眠」があり、この2つを約90分のサイクルで繰り返します。ノンレム睡眠の時は、身体は少し動いたりするものの、頭脳はしっかり休んでいるので、この状態の時に起こしても、なかなか起きないというわけです。一方、レム睡眠の時は、身体は眠っていても、頭脳はある程度起きているので、目覚めがよく、朝から活動的に。90分サイクルの後半にレム睡眠がくることからも、子どもには9時間の睡眠がベストだといえるのです。


ぐっすり眠るためのポイント

子どもがぐっすり眠るための秘訣

①入浴してすぐではなく、1時間半後に寝る

お風呂に入ると、体温にメリハリがつくので、深い眠りにつきやすいものです。子どもの場合、入浴により体温が1℃ほど上がり、1時間半後くらいから下がっていきます。スムーズに体温が下がってくると眠気が起きるので、そのタイミングがベスト。また、入浴することで、血液循環がよくなり、栄養や酸素が全身にいき渡るので、この状態で深い眠りにつくと、成長ホルモンも分泌されやすくなるのです。

②スマホやゲームは寝る1時間前にやめさせる

寝る間際までスマホやゲームをやっていると、興奮して寝つきが悪くなってしまうので、寝る1時間前にはやめさせることです。

③寝室は豆電球がついている程の明るさに

光が強いと「メラトニン」という睡眠を安定させるホルモンが出にくくなってしまいます。そのため寝室の光は落として、豆電球がついている程度の明るさにすることです。

④寝返りが自由にできる布団、幅がある枕を選ぶ

敷布団やマットレスは、身体がしずみすぎず、寝返りが自由にできるものを選ぶことが大事。寝返りは浅い眠りの時に行うので、寝返りができないとすぐに目が覚めてしまったり、血のめぐりも悪くなりがちに。低反発のものは、身体がしずむので気持ちがいいのですが、寝返りがしづらいので、硬すぎない反発タイプがオススメです。また、枕も寝返りがしやすいように肩幅ほどあるものを選びましょう。

⑤暑くなる季節、室温は26度に

暑くなるこれらかの季節はエアコンをつけるなどして、室温を26℃にし、湿度も下げておきましょう。 エアコンはつけっぱなしでいると夜中に体 温が下がってしまうのでタイマーをかけた り、できるなら途中から除湿に切り替える ような設定を。また夏になると寝ている間も汗をかくので、 通気性のいパジャマを選び、寝 る前には水分をとっておくこ とも大事です。

⑥朝食を食べて1日のリズムを整える

1日のリズムが崩れてしまうと、眠りが浅くなったり、目覚めが悪くなるものです。そのため、朝食を食べる、入浴、睡眠など規則正しい生活が大事。とくに朝食は1日のリズムをつくるきっかけになるので、必ず食べるように促しましょう。

取材・文:サカママ編集部 イラスト:アキワシンヤ 取材協力:石川泰弘(大塚製薬株式会社ニュートラシューティカルズ事業部ソーシャルヘルス・リレーション部ディレクター。博士[スポーツ健康科学] 、温泉入浴指導員 、睡眠改善インストラクター)

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