メディアで活躍中のワーママ2名が話題の「マンダラチャート」をやってみた!

ワーママが話題の「マンダラチャート」をやってみた

メジャーリーガーの大谷翔平選手が、高校時代に実施していたという「マンダラチャート」。目標設定・達成するための思考整理や必要なアクションが見えやすいと、注目を集めています。マンダラチャートって一体どんなもの?やり方のコツは?など、ここで詳しく紹介。さらに、多くのメディアで活躍している、整理収納コンサルタントの本多さおりさんと、ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子さんにマンダラチャートを実践してもらいました。

「マンダラチャート」とは?

マンダラチャートは、3×3の9マス思考発想法と目標達成ツールのことです。仏教の中でも密教の世界観を表した仏画「曼荼羅(マンダラ)」から着想を経て、1979年に経営コンサルタントの松村寧雄さんによって開発されました。

中心核に設定した目標を達成するための必要なアクションが見えやすいと、多くの経営者やスポーツトレーナー、教育関係者などが活用しています。

現在メジャリーグで活躍している大谷翔平選手は、高校時代にマンダラチャートを書いており、夢を実現しました。その内容が公開され、マンダラチャートの魅力が再び注目を集めています。

マンダラチャートをやるメリット

中心核に設定した目標を達成するための8つのテーマと、テーマごとに8つのアクションを明確にすることができます。自分が設定した目標と達成するためのアクションがつながることで、日々の行動に優先順位をつけやすくなる、前向きで主体的になる、ともいわれています。また、普段忘れがちな自らの大切な価値観も再確認できる機会になります。

マンダラチャートの書き方のコツ

マンダラチャートの書き方のコツ
まず、中心核に大きな目標を書きます。高校時代の大谷選手の場合は、「ドラフト1位、8球団から指名を受ける」こと。

次に中心核の目標を達成するための必要なテーマを8つ、さらにそのテーマごとに必要なアクションを8つずつ記載していきます。大谷選手は、野球スキルの向上だけではなく、人間性やメンタル、運など、幅広いテーマで書き出していました。アクションは、回数や頻度などの数字も活用しながら具体的に記載してみてください。

ライフスタイルなどの変化に応じて、目標や必要なアクションが変わることもあるので、定期的に見直していくこともおすすめです。

ワーママがマンダラチャートをやってみた!

本の出版やテレビ出演など、多くのメディアで活躍し、素敵なライフスタイルが注目される2名のワーママがマンダラチャートにトライ。

1) 整理収納コンサルタント・本多さおりさんの場合


PROFILE>>暮らしをラクにまわして楽しむための収納、モノ選びをメディアやSNS、個人邸の整理収納サービスなどで発信。近著に『無印良品と365日』(大和書房)がある。2児の母。

快適な暮らしを叶えるすっきりとした整理収納術に注目を集める本多さん。今回、初めてマンダラチャートに挑戦!
本多さおりさんのマンダラチャート

本多さんが中心核に書いた目標

「明日死んでも後悔ない人生」

「私は普段からあまり具体的な目標を掲げることがなく、『今ある目の前のことを精一杯やる』というスタンスで生きてきました。人生の目標を問われたときも、何か達成したい事柄ではなく、真っ先に浮かんだのがこの『明日死んでも後悔ない人生』でした。最近、身内を亡くしたり、急病で倒れたと連絡をもらって別れを覚悟したり……。そのことを通して、人生の有限さ、終わりはいつ訪れるかわからないということを痛感。常に今日で人生が終わっても悔いのない生き方をしていたいと思いながら完成させました」(本多さん)

2)ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子さんの場合


PROFILE>>税理士事務所に15年間勤務後、独立。「保険を売らないファイナンシャルプランナー」として、メディアやSNSで情報を発信中。YouTube「FPナナコ【働く女性のお金の教養教室】」も人気。2児の母。

塚越さんが中心核に書いた目標

「必要とされ続ける人生」

「自分にとって、『ずっと何かしらの役割がある』ということが大切な価値観です。それによって他者に貢献できるようでいたいと思いながら、書き出していきました」(塚越さん)
塚越菜々子さんのマンダラチャート

マンダラチャートをやってみた感想は?

1)本多さん

「実は、今回マンダラチャートのことを初めて知りました。もともと私が整理収納をするうえで大切にしてきたのは、『収納の仕組みは“今”にフィットし続けること』『“今”使っているものだけを持つこと』という2つの考え方です。それらの軸となっているのは、中心に書いた『明日死んでも後悔ない人生』という私の価値観だったと、改めて気付かされました。
本多さおり イラスト

また、親や祖母には『感謝を伝えよう』と普段から意識していましたが、夫や子どもなど、身近にいる存在にはその気持ちをあまり持てていなかったことに気づきました。改めて、いちばん近くにいる人にこそ感謝を伝えたいですね。そして、子育ても少しずつ落ち着いてきたので、これからは時間やお金を自分のためにも使っていきたいと思っています。目標だけでなく、頭の中の整理や“やるべきこと”の見える化のためにも、これからもマンダラチャートを活用していきたいと思います」(本多さん)

2)塚越さん

「マンダラチャートは、以前に仕事関係で書いたことがありました。仕事について考えるときはそれほど大変ではなかったですが、 『人生の目標』となると抽象的なので、なかなかイメージしにくい部分がありました。ですが書きはじめてみると、改めて自分が大切にしている価値観やキーワード、今後やりたいと思っていることが明確になってよかったです。
塚越菜々子さん イラスト
なんとなくやりたいと思っていたこと、いま大切にしていることが可視化されたので、さらに具体的に短期・中期・長期目標を作っていきたいと思いました。これからも根本にある大きな価値観は変わらないと思いますが、小さなタスクは実行できたり変わったりすると思います。定期的に確認して、『実行できているか?』などを振り返りながら、見直していきたいです」(塚越さん)

ワーママに応援メッセージ

「自分自身とじっくり向き合う時間。意識して作らないと、やってこない時間だと思います。私自身も今回の記事をきっかけに、自分と向き合い、周りの大事な人たちに想いを巡らせるいい時間を得ることができました。この記事を読み終えたら、ぜひ紙とペンを用意して、気軽にやってみていただけたらうれしいです。きっと今日からの行動を変えるような、有意義な機会になると思います」(本多さん)

「ワーママは、家事・育児・仕事などやることが多く、気づくと自分自身と向き合う余力が持てなくなることも多いかもしれません。自分の人生は自分のものですから、自分が大切にしているものを思い出す時間を作ってみてください!マンダラチャートは、自分の大切な価値観やキーワードを改めて実感できる機会。ぜひ一度チャレンジしてみてくださいね」(塚越さん)

「マンダラチャート」は一般社団法人マンダラチャート協会の登録商標です。

イラスト:miho miyauchi 取材・文:阿部里歩

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