2025年9月、神奈川県内で「開設1~5年目の先生が対象のゼミ」が開催されました。このゼミは、年に数回行われ、先輩の先生方やKUMONの担当スタッフも交えて、教室で指導・運営していくために必要なことを学び合うゼミです。今回は、神奈川県内の各教室、ホールなどで同時開催。そのうち一つの教室に伺い、先生方のリアルな学びの時間をのぞかせていただきました。
神奈川県で開催された「開設1~5年目のゼミ」
このゼミがどんな学びの場なのか、KUMONの担当スタッフの札場さんにお話を伺いました。
「このゼミは、教室を開設して1~5年目の先生方を対象にした学びの場です。そこに、メンターの先生方(※)とKUMONの担当スタッフが加わり、指導や教室運営、普及活動など、教室を確立していくために必要なことを学び合っていくゼミです」
(※)アドバイスをくださったり、お手本を示してくださったりと、開設1~5年目の先生方をサポートくださる先輩の先生方
「開設初期は、教室基盤が確立していく大切なタイミングだと思っています。だからこそ、先生方お一人おひとりが、『こんな教室にしたい』という”目指す教室像”を描いて、その実現に向けて歩んでいただきたいという想いで、取り組んでいます。どの教室に行っても、『KUMONをやっていてよかった!』と生徒さん、保護者の方が実感いただけるようにするためにも、指導や運営なども含めた教室基盤をしっかり確立していただけるきっかけやヒントが詰まったゼミにしたいと考えています」
くもんの先生の「ゼミ」に参加してみた!潜入レポート
2025年9月、本年度2回目となる「いちごJAMゼミ」が、神奈川県内の各教室、ホールなどで開催されました。そのうちの1つの教室で、潜入取材をさせていただきました。今回訪ねたのは、今回のゼミでメンターを務める、開設15年目のI先生のお教室。I先生は、その豊富な経験をもとに、1~5年目の先生方を丁寧にサポートされているのが印象的でした。
教室には、I先生、1~5年目の先生が6名、KUMONの担当スタッフが2名、合計9名参加されていました。冒頭は「全体パート」。今回は、事前録画した動画を視聴する形式で行われました。
ゼミに参加されている先生方の実績や、目標に対する中間発表など、神奈川県全体の取り組みの現状を共有されていました。
続いて、事前に収録した、別のグループのメンターであるY先生による講話がありました。
大変だったことやそれをどう乗り越えてきたか、1~5年目の時にどのような実践をしていたのかなど、具体的な取り組みを紹介されていました。
心がけてきたことや気持ちの変化、大切にしている想いなど、リアルなエピソードを交えながら、メッセージを送られていました。
参加した先生方にとっても、多くの気づきやヒントにつながった様子。先生方は真剣にメモを取りながら聞き入っていました。
その後は、各会場で、ゼミに参加されている先生方それぞれが、講話を聞いた感想や、この夏の取り組みを振り返って共有する時間に。
指導者講話について、先生方からは「ヒントをもらえた」、「私もこうしてみようと思う」というお声と共に、「自身と重ね合わせてまさに悩んでいたことだった。励みになった」という声もあがっていました。
夏の振り返りでは、「メンターのI先生から前回いただいたアドバイスを実践してみて結果につながった」、「力を入れたいと思って努力したら嬉しいことがあった」など、実際の変化や手応えを実感されている先生方のご発表に拍手が送られたりと、認め合い、応援し合う雰囲気を感じました。一方で、悩まれている先生もおられ、先生方同士で共感し合ったり、メンターのI先生が励ましの言葉や実践のヒントを伝えられたりする場面もあり、先生同士が支え合う、あたたかなやりとりが交わされていました。

次は、会場ごとにメンターの先生と学び合う時間が設けられました。今回は、「幼児指導」をテーマにレクチャーやディスカッションを実施。
「幼児指導で大切にしていること」や指導者の役割、具体的な指導やアプローチなど、メンターのI先生のご経験に基づいたお話に、ゼミに参加の先生方も深くうなずかれていました。
ゼミの先生方からの質問に答えたり、開設初期に抱えがちな悩みについての質問を投げかけて考える時間を設けられたりと、先生方のお悩みの解消はもちろん、これから起こるかもしれないことも含めて、実践にすぐに活かせるヒントを得られる時間になっている様子でした。
また、アドバイスされているメンターのI先生も、「私も開設初期に、先輩の先生方に教えてもらったこと」と紹介されている場面もありました。
それぞれの教室での試行錯誤や工夫の情報交換で気づきや発見を得たり、仲間の先生方と一緒に前向きに成長していこうという気持ちが伝わってくる、まさに学び合いの場だと感じました。
ゼミに参加してみて
ゼミの翌日、メンターの先生よりゼミの先生方へお手紙が送られました。そこには、当日伝えきれなかったという具体的なアドバイスや、先生方のお気持ちに寄り添い、後押しするメッセージが丁寧につづられていました。
悩みや不安を一人で抱えるのではなく、仲間である先生方と共有し、励まし合える関係性。こうしたつながりこそが、「くもんの先生」という仕事を続けていくうえで、大きな支えになっているのかもしれません。