わたしの夢中が育っていく -KUMON STORIES-

一人ひとりに合わせた教材の準備は
日々の教室時間の積み重ねから始まる

長谷川先生_

インタビューの後編では、実際に教室時間の中で大切にしていること、次の教材の準備につながる業務にフォーカス。「教材の準備はくもんの先生にとって一番大切な時間」と語り、滋賀県で2つの教室を開設している長谷川久美子先生の実体験もふまえながら、日々の取り組みについて伺いました。

教材の準備をしながら
教室時間に見たいところを決めています

教材の準備を経て教室時間が始まった時は、子どもたち一人ひとりの取り組みをじっくりと見守っていきます。ただ様子を眺めるのではなく、私は「今日はこの子のここが見たい!」というところに準備段階で印をつけ、事前に決めるようにしているんです。事前に見たいポイントを決めておくことで、教室でたくさんの子どもたちが学習している時間帯でも、タイミングを逃さず対応することができていると思います。教材の中でも特によく見ておくとよいポイントは、KUMONから提供されるマニュアルにも示されているんです。その観点も参考にしますが、見たいポイントは子どもたちそれぞれで異なるため、日々の学習を観察し、教材の内容を照らし合わせながら私自身も学び続けています。教材を解いている時の表情や手元の動きはもちろんですが、私が特に大切にしているのが教材の解き方です。例えば初めての問題を解く際は、例題をしっかり見ていたか、自分で考えて解いていたかなどを観察。日頃からまずは例題を見て、自分で考えるようになってほしいと伝えているので、ちゃんとできていると「やった!」って思いますね。

学習の結果だけではなく、教室での様子も
次の教材を準備するための大切な判断材料に

くもんの先生_長谷川先生05

学習が終わった時の子どもたちの様子も、次の準備をしていくための重要なポイントになっています。ウキウキして帰る子もいれば、ちょっと疲れて帰る子もいて、その時の表情を見逃さないことで「今度はこれにチャレンジしてもらおう」「今日の教材はちょっとしんどかったかな」と、次の教室準備にも生かせるんです。子どもたち一人ひとりに用意している成績表には、教材の点数や所要時間などを記録していますが、私は教室時間の様子も大切にしています。点数や解き方、表情など、あらゆる要素をもとに次の教材を考えて準備を繰り返していくことで、子どもたちの成長を後押ししていけると思っています。

準備した教材は
子どもたちの成長へのステップになるもの

前回の教室時間での学習の様子をふまえ、一人ひとりの力に応じた次の教材を用意していくわけですが、私は毎回「この子ならできる!」「チャレンジしてほしい!」という想いで準備しています。でも、いざ教材を目の前にすると、解けずに困ってしまう場合も…。そんな時は、「これができたから、この問題もできると思うよ」「◯◯ちゃんならできると思って教材を渡しているから、チャレンジしてみて」と、自分で考えて解けるヒントや前向きになれる声かけを心がけています。ただ「頑張って」と言うのではなく、ちゃんと理由を伝え、子どもたち自身が「やってみよう!」と思える声かけが大切。準備する教材は子どもたちが成長していくためのステップになるものであり、そこでどうチャレンジするかで成長の度合いも変わってくると思っています。最初は解けずに困っていても、その時に必要な声をかけ、そこから悩みながらでも自分の力で解けた時は、本当にみんなが笑顔になるんです。その瞬間と出合えた時は私自身もすごく嬉しいですし、また次の教材を準備する際のパワーも生まれてきますね。