くもんの先生の仕事は、KUMONの学習を通じて子どもたちの成長をサポートする仕事ですが、その一つに「子どもたちが学習する教材の準備」があります。子どもたちが学習する教材は、どのように準備されているのでしょうか。滋賀県で2つの教室を開設している長谷川久美子先生に、実際の学習する教材の決め方や大切にしていることなどを伺いました。
教室準備は、子どもたち一人ひとりの
成長を考える大切な時間
KUMONは、子どもたち一人ひとりの力に応じた教材を用意するため、それぞれ学ぶ内容が異なります。学年相当の内容に取り組む子どもたちもいれば、小学校高学年で中学生の内容にチャレンジしていたりと、学習進度はさまざまです。教室準備とは、次回の教室日に子どもたちがどんな内容を学び、何ができるようになってほしいか考えて、主に教材などを準備することを言います。その教室準備があるからこそ、「できた!」「解けた!」という瞬間に立ち会えた時は、「狙い通り!」と手応えを感じて嬉しいですし、学習している様子を見ていると子どもたちの頭の中を覗いているような感覚で、とても面白いんです。そして、子どもたち一人ひとりのことを思い描きながら、「どういう解き方をするか」「次にこの教材をするとこうなるのではないか」と想像しながら準備しているとすごくワクワクしてきて、大きなやりがいも感じますね。子どもたちのその日の取り組みや表情を細かく観察することも重要な仕事だと思いますが、その前段階にある教材の準備は、私にとって、くもんの先生の仕事で一番大切な時間です。
準備のタイミングや方法はそれぞれ
試行錯誤しながら自分に合ったやり方で
教室準備をするタイミングはくもんの先生それぞれで違うかもしれませんが、私の場合、教室日に早めに入って教室時間前に準備しています。一人ひとりの学習進度や点数、所要時間などを記録した成績表があるので、まずはそれをベースにして次に学習してもらう教材を考え、成績表に記載していくところからスタート。そして、その成績表を見ながら子どもたちごとに教材を準備していきます。教室開設当初は、子どもたちのことが詳しくわからない状況だったため、教材を準備する時も学習内容を考える時も「どうすればいいかな…」「この教材だと難しすぎるかな…」と判断に迷ったり、教材の準備も一人で行っていて、ちょっと大変だったんです。でも、子どもたちを知っていくとともに迷いはなくなり、「あの子ならきっとできる!」というように期待と自信を持って教材の準備ができるようになりましたね。それに先輩の先生から「教材の準備は教室スタッフと手分けしてみたら?」というアドバイスをいただき、分担したことで教材準備の時間もグッと短縮できるようになったんです。
準備した教材も
子どもたちとのコミュニケーションの一つに
私が教材の準備で大切にしているのは、子どもたち一人ひとりの顔を思い浮かべ、成長を思い描きながら考えることです。「自分の力でできるようになるために」という観点で進めた方がよいのか、復習した方がよいのかなど、学習の進度が全てではなく、一人ひとりに合わせた成長の導き方を考えていきたいと思っています。子どもたちも教室に着くとやっぱり気になるようで、「今日は何をするのかな?」と教材を覗き込んだりする時もありますし、「これやるのー!?」といった声が上がるなど、反応もさまざま。そんな反応を見るのがくもんの先生としての楽しみでもあり、準備した教材を通じて子どもたちと会話をしているような感覚です。子どもたちとは日々コミュニケーションを重ねていますが、教材を介したコミュニケーションも、次回の教室準備に生かせるポイントだと感じています。
長谷川先生の1週間のスケジュール
- 月:AM 家事、教室で準備/ PM 帰宅して夕食準備、教室
- 火:AM 家事、教室で準備 / PM 帰宅して夕食準備、教室
- 水:AM ゼミ・講座受講 / PM 友人とランチ、自由時間(保護者面談を入れる時も)
- 木:AM 家事、教室で準備作/ PM 帰宅して夕食準備、教室
- 金:AM 自宅または教室で準備 / PM 自由時間
- 土:AM 教室 / 家族団らん、趣味の時間
- 日:AM 自由時間 / わが子の試合の応援、家族団らん