共働き夫婦がやっている!
わが家の家事・育児シェアのアイディア集

共働き夫婦がやっている!わが家の家事・育児シェアのアイディア

夫婦共働きで忙しい毎日を過ごしながらも、素敵に暮らしている4名の共働きママ・パパに、家事・育児分担のアイディアやルールについて教えてもらいました。お話を聞いたのは、美容師・佐藤マサタカさん、シンプルライフ研究家/時産アドバイザー・マキさん、医師/料理家・栁川かおりさん、ブロガー・ベリーさん。家事・育児のリアルボイスから、参考にしたいアイディアが満載です。

#01 美容師・佐藤マサタカさんの場合

美容師・佐藤将貴さん
東京・銀座のヘアサロン『K-two GINZA』で店長を務める。美容師としての活動のほか、国内外のセミナー講師やパリコレクションでのヘアメイク、美容師コンテスト全国3位を受賞するなど、多岐にわたり活躍中。1歳と2歳の年子男児の父。妻はアパレルブランドのPR。
Instagram:@_masa_hair_

朝食準備から保育園の送り迎えまで、
朝の家事育児は夫担当

職業柄、土日祝日関係なく仕事なのと、仕事の日は帰宅が22時くらいと遅めです。また僕は朝が得意で、朝しか家のことができないので朝のうちにできることを全てやっています。主に、朝ご飯の準備から食器洗い、息子たちの着替え、ベッドメイク、部屋の片付けを担当。また、僕が夜や土日に不在なので、息子たちに少しでも寂しい思いをさせないために、僕が毎朝保育園に送ります。休みの日は、送りも迎えも両方行きます。
子どもの着替え

家事・育児は、夫婦で全て半分にする

家事・育児は、基本的には夫婦で半分にしています。妻よりも僕の方が家にいない時間が長いので、仕事・休日関係なく、できることは全部やってバランスを調整。例えば、休みの日には、朝昼晩3食の準備を僕が担当します。妻にも聞いてみたら、家事・育児の分担割合は半々と思ってくれているみたいで安心しました。僕自身が長男で、きょうだいたちの世話から家事をすることが当たり前の家庭で育ったので、1人で黙々と家事を進めることも得意なのだと思います。

<佐藤家の家事・育児事情>
●夫婦での家事・育児の分担バランス:全て半分ずつ
●佐藤さん担当の主な家事:掃除、洗濯、食器洗い、料理など
●佐藤さん担当の主な育児:朝の準備から送り迎え、息子たちとお出かけなど
●夫婦で大切にしていること:夫婦関係は助け合い。不満を溜め込まず、余裕がある方が手伝うのがわが家のルール。手を取り合って、相手の負担を減らせるようにします。

#02シンプルライフ研究家/時産アドバイザー・マキさんの場合

シンプルライフ研究家/時産アドバイザー・マキさん
SNSやYouTubeを通じて、心地よく生きるための家事や暮らしのコツを発信中。最近は、時間を生み出す考え方“時産”のアイディアが大人気。近著に『これからの人生を豊かにする時産 時間と心に「余白」が産まれる暮らし方』(文藝春秋)がある。16歳、11歳の姉妹の母。
Instagram:@econaseikatsu.maki

子どもが小さい頃の育児は、夫が7割担当

長女が生まれた15年前、家事・育児は9.5割が私。夫はわずか0.5割でした。仕事復帰するにあたり、せめて子どものお世話だけでも協力してほしいと、夫に育児のみをお願いしたことから、わが家の家事・育児シェアがスタートします。その後、育児シェアが7割ぐらい夫になったことにより、肉体的にも精神的にも負担が減り、夫婦が同じ目標に向かって協力し子育てしている実感が持てました。小学校受験も、夫にとって育児参加の良いきっかけとなりました。

実際に夫がやっていたことは、園や学校の先生とのやりとり、娘たちから「ここのタグをハサミで切って」や「フタを外して」など、日常の小さな困りごとの解決。さらに話し相手や遊び相手などです。特に、夫しかできない公園でのダイナミックな遊びで親子の絆を深めることができ、娘たちは思春期になった今でもパパが大好きです。

育児と家事

料理の味見担当を任せることで、
お手伝いや興味の幅が増える

私は食べることが好きなので、料理や食材の買い物など、食にまつわることも好きです。家族にも家事の延長線上で料理に興味を持ってもらえるように、食事の味見担当を娘にしてもらっていました。「おいしい」「味が薄い」など感想も聞きながら、娘は自分に決定権があることに喜びを感じていた様子。次第に「この料理は何からできているの?」「何で味付けされているの?」と興味を持つようになりました。

それをきっかけに、魚や野菜の産地の話、今きゅうりが高騰している理由などの話をして、社会や理科が好きになるような声かけが自然とできるようになりました。お手伝いも進んでしてくれています。わが家の場合は娘たちでしたが、夫婦間でも同じことが言えるのではないかと思います。

<マキ家の家事・育児事情>
●夫婦での家事・育児の分担バランス:家事は半分、育児は妻7割・夫3割
●マキさん担当の主な家事:料理、洗濯、買い物、掃除など
●マキさん担当の主な育児:子どもたちの話し相手(子どもを癒やす担当)、次女の髪の毛をしばる、次女の勉強を見るなど
●夫婦で大切にしていること:夫婦がおおらかで仲良くいること。そうすることで子どもたちも兄弟喧嘩をしないし、人としてお互いに尊重し他人にもやさしくできるようになるから、ひいては人間関係でも困ることがないかなと思っています。

#03 医師/料理家・栁川かおりさんの場合

栁川かおりさん
医師として内科に勤務しながらも、料理家の顔も持つ。人気番組の家庭料理コンテストで優勝後、各種メディアにてレシピ提案、レシピ本の出版、食品メーカーのレシピ開発も手がける。長女17歳と長男の14歳の母。
Instagram:@kaori_yanagawa

子どもが自分のご飯を作れるように

わが家の子どもたちは、自分のことはたいてい自分でできます。特に、長期休みでは子どもたちが自分たちでお昼ご飯を作れるので、私はお弁当を作らなくて済むので助かっています。

子どもが小さい頃から、ご飯作りを一緒にやっていました。子どもは親がやっていることは、「自分もやりたい!」と言いますよね。そういう時は嫌がらずに一緒にやるようにしました。作業は遅くて失敗もするし、後片づけも大変……。自分の思い通りにはならないものですが、落としたり散らかしたり、失敗しても怒りません。「一生懸命やって、失敗するのはしょうがない。大丈夫だよ」と、よく声をかけていました。そのおかげで、子どもたちは楽しく料理ができるようになったのだと思います。

子どもと家事

夫婦で活動時間帯が異なったことが
家事をお願いするきっかけに

2人目の息子が生まれたとき、夫が単身赴任をしていたこともあり、家事育児はほぼ私がやっていました。当時、夫が担当していたのは、家計の管理くらい。数年前よりフルタイム勤務に復帰し、夫も少しずつ家事に参加してくれるようになりました。私が朝4時起きで、夫はいつも夜遅くまで起きているので、夜の時間に発生する部活の練習着の洗濯をお願いしてみたら、今では洗濯は夫担当に。わが家では曜日ごとの分担は難しいと感じていたのですが、子どもの習い事の送り迎えもしてくれるようになるなど、一度やり始めたら進んでやってくれることが増えました。

<栁川家の家事・育児事情>
●夫婦での家事・育児の分担バランス:家事は妻7割・夫3割、育児は半分
●栁川さん担当の主な家事:掃除、料理、食器洗い、アイロンがけなど
●栁川さん担当の主な育児:駅までの送り迎え、学校の課題の相談、一緒に買い物など
●夫婦で大切にしていること:夫婦間では特に意識していることはありませんが、子どもたちと接するときは“子ども扱いしない”ことを心がけています。立場的に優位に考えたり、上だと思わず、同じ目線でいること。友人や同僚と同じように接しています。

#04 ブロガー・ベリーさんの場合

ブロガー・ベリーさん
都内2LDKマンションでの6人家族の日々を綴る、ブログやSNSが話題沸騰。著書に『子供4人共働き・賃貸60㎡でシンプル丁寧に暮らす』(すばる舎)がある。高校生~保育園児までの4きょうだいの母。
公式ブログ:https://www.berry-no-kurashi.com/

子どもが少しでも家事に関われる仕組みづくり

特に夕食は家族みんなの楽しみ。温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに。できたてを食べるために、全員で夕食の準備をします。夕飯が完成する直前に「ごはんでーす!」と、ひと声かけます。それを合図に子どもたちがやってきて、箸や取り皿、鍋敷き、お茶、グラスなどをダイニングテーブル上にセット。わが家では、4歳くらいから自分が食べた食器はシンクまで片付けることがお約束です。そして、最後に食べ終わった人がダイニングテーブルを拭く役割を担っています。

家事分担

夫や子どもと連帯して、1つの家事を細かく分ける

わが家の洗濯は、夜干し派。風呂の残り湯を使い、10kgサイズの洗濯機で毎晩6人分の洗濯をしています。家族全員の入浴後に洗濯し、しばらく浸け置きすることから、洗濯物を干す頃には遅い時間に。私がなるべく早く寝たいこともあり、洗濯物干しは夫が担当です。おしゃれ着など、いつもと違う設定・方法で洗濯するものについては、私が担当しています。乾いた衣類は、子どもたちが自分のものを畳んでクローゼットに収納します。

また、長期休みは夫婦、そして子どもたちとの連携プレーで、長男、長女、次男と私の4人分の弁当を用意しています。私は朝がとても苦手なので、夜寝る前に私が炊飯器の予約セット。翌朝、家族みんなが起きる前に、夫がおかずを準備(卵焼きを焼いたり、ブロッコリーを茹でたり)し、弁当箱に詰めます。お弁当が完成したら、子どもたちが自分の弁当箱のふたをしめて、弁当用ポーチに入れています。食器洗いは私です。

他には、私は下の子どもたちと一緒に入浴をしていますが、子どもたちがお風呂から出た後にタオルで拭く役割は夫です。こんな風に1つの家事・育児を1人だけが抱えず、家族みんなで連携して行っています。

<ベリー家の家事・育児事情>
●夫婦での家事・育児の分担バランス:家事は妻6割・夫4割。育児は半分
●ベリーさん担当の主な家事:料理、整理収納、買い物全般、ストック管理全般、家電・衣類・家具・小物類のケアなど
●ベリーさん担当の主な育児:家庭学習のサポート、子どもが必要するものの買い物、持ち物の整理収納、保育園・学校の手続きなど
●夫婦で大切にしていること:負担が半々になることを目指すより、「自分の方が相手よりも得意、向いている」と思う家事・育児を担当すること。私が苦手な部分を夫がカバーしてくれていると感じ、家事・育児を一緒にしているという連帯感が生まれたので、よかったと思っています。

イラスト:コナガイ香 編集・文:阿部里歩

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